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JACK IN THE BOX 2010、武道館で初のオリジナル曲を発表!




a.jpgPhoto: 今元秀明、石井亜季

Text : 大庭利恵

 

年の瀬も押し迫った12月27日、毎年恒例のMAVERICK DC GROUP主催のイベント「JACK IN THE BOX 2010」が今年も日本武道館で行われた。

 

 13時に開場されると続々と客席を人が埋め尽くしていく。そんな中で、このイベント初のオープニグ・アクトとしてAdministratorが登場。初めて武道館に立ったというニューカマーらしくキラキラと輝くステージを見せてくれた。

 

 

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Administrator

 

 開場予定時刻の14時を少しまわり、トップバッターの登場を心待ちにしているとスクリーンに映し出されたのは、なんと「JACK IN THE BOXオリジナル公式ソング」の文字。各アーティストのライヴ映像で作られたMVと共に作詞/PAUL、作曲/JIMMY、編曲/kenが手掛けた珠玉の一作が初披露された。客席は、このロックなイベントにぴったりの優しくも熱い楽曲の完成を喜び、大きな拍手を送っていた。

 

 そんなあたたかい空気の中トップバッターとして登場したのは、なんとPAUL! PAUL(44MAGNUM)とドラムのSakura(Creature Creature/Ray flower)が、若手陣からベースの愁(ギルガメッシュ)、ギターのタイゾ(ゾロ)を引き連れ、マーティ・フリードマンを従えて参戦。"事務所の忘年会"を公言している、このイベントの幕開けをPAULが飾るのだ。これが盛り上がらないわけがない。「Shout At The Devil'97」でタイゾとマーティ・フリードマンの早弾き対決が行われる。こんなこと、ほかじゃ絶対に見られない。タイゾの緊張しながらも嬉しそうな表情が、とても印象的だった。Sakuraの「JACK IN THE BOX2010へようこそ!」という挨拶のあと、「ひとりメンバーをプラスするよ」と言い呼び込まれたのは、ヴォーカル左迅(ギルガメッシュ)。ツインヴォーカルで、PAULのソロ曲「We R Rock'n Roll Stars」と44MAGNUMの「In the End」を熱く響かせてくれた。

 

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SESSION A

 

 続けてステージに登場したのは、SESSION B。ドラムにЯyo(ギルガメッシュ)、ベースにYUKKE(ムック)、ギターにShinji(シド)、そしてヴォーカルにSATOち(ムック)&ken(L'Arc~en~Ciel)という異色なメンバー。しかもSATOちは、ピンクのTシャツに袖のないGジャン&短パンというスタイル。間違いなくコンセプトは、光GENJIだろう。しかも、聴こえてきたL'Arc~en~Cielの「Lies and Truth」をkenが歌うと期待していると、全然関係ないところからYUKKEが歌い出すという、ボケにつぐボケで会場を笑いの渦に巻き込んでいく。曲が進む中で、kenは、KARAよろしくヒップダンスを披露して見せ、SATOちはジャンプを繰り返しながら見せ場を作っている。"とにかく楽しませる"ことだけを考えたパフォーマンスに徹したセッションなのだろうと思っていたら、Яyoが声をかけて実現したこのメンバーを見てkenは「各バンドのお笑い担当ばっかか(笑)」と言い放ったとか。「こんなくだらないセッションは、かつてなかったはずです」「友達とカラオケ行って、はしゃいじゃおうって気分で臨んでます」と楽しそうに話す彼らに、一気に客席もアットホームな雰囲気に。Winkばりに向かい合って歌い始めた「winter fall」も、ラストは、Shinjiがマイクを取り、「サンキューTOKYO!」と客席に声をかけてエンディングを迎えた。

 

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SESSION B

 

 続くSESSION Cは、ムック逹瑯を中心にベースに愁(ギルガメッシュ)、ドラムに裕哉(ゾロ)。そして、ギターに杉本善徳とJUN(spiv states)を招いて行われた。腕をまわしながらステージに現れた逹瑯は、アンプに乗って客席を見渡し「遊ぼうか!」と声をかける。そして、始まった曲は、「君が~(君が~)」という非常に聴き慣れたフレーズ。こんなロックなギタリストふたりをコーラスに従えてのTOKIO! 逹瑯のセッションの基本は、「みんな一緒に歌える」なだけあり、この選曲は納得。しかも、"ONLY YOU"の部分では、客席からも大合唱が返ってきた。まさに、逹瑯が想い描いた絵だったはずだ。
「各バンドの持ち時間が20分あるんですけど、曲ばっかじゃなくて、たまにはしゃべろうかなと思ってます。あと何分?」「9分でーす」(スタッフ)という時間の流れをリアルに感じながら進めていくステージ。メンバーそれぞれに逹瑯がツッコミを入れながら和やかなムードで話が進み、残り3分になったところで「本当は、2日前に歌いたかったんだけどね。みんなで歌って」と「I Wish」を披露。気取らず、張り合わず、本当に仲のいい仲間たちのセッションを観た気がした。

 

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SESSION C

 

 SESSION Dは、ギターのミヤ(ムック)が声をかけて実現した。ベースに明希(シド)、ドラムに三浦智也(PULLING TEETH)、キーボードに秦野猛行、そしてヴォーカルにkenという豪華なメンバー。まさかkenが2度もセッションに登場があると思っていなかった客席からは悲鳴に近い喜びの声があがる。大振りなアクションのドラムをきっかけにkenのハイトーンボイスで歌われる「Bad Romance」が響き渡る。これまた意外な選曲にうれしくなる。kenが拡声器にマイクを当てながら花道をゆっくりと歌いながらあがっていくとステージ中央では、明希とミヤが向かい合って演奏を見せ、ひとつのマイクで寄り添って歌うなんて場面も観られた。力強いドラムにきらめくキーボードの音。まさに2010年を代表する楽曲を、このメンバーで聴けるとは、想像できなかった。七色のライトに照らされながら、どんどんテンションのあがっていくヴォーカル。叫ぶようなブレイクで明希と掛け合うように歌う姿に圧倒される客席。けれど、想像を越えて繰り出される音たちにワクワクする気持ちが押さえられない。無言のまま2曲目の「Telephone」へ。ぐるぐるとまわり激しいアクションを見せる明希とミヤをバックに中央で腰をなめらかにくねらせながらエロティックな雰囲気を醸し出しながら歌うken。歌い終わると、スッとステージから消えていく姿にもがっつりもっていかれた。


 

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SESSION D

 

 

 そして、ここでついに本編のライヴへと突入。ゾロがステージに登場すると龍寺(Vo)が「今日は、ぶっとばして行こうかー」と叫ぶ。タイゾ(G)がギターをかき鳴らすのと同時に龍寺がお立ち台に飛び乗り客席をあおり「猿愛」へと突入。激しく会場を揺らしたあとは、イントロからハンドクラップが響き渡る「DYNAMITE FLAVOR」でポップに客席を揺らす。「知ってる人は一緒に歌って。知らない人は、飛び跳ねて!」と「KITSUNE」が演奏される。たつひ(B)は、ニコニコと笑顔で飛び跳ねながらもグルーヴのあるベースを聴かせ、タイゾ(G)はワイルドな中にも繊細さを感じさせてくれるプレイを見せてくれた。「12月29日は、僕らのワンマン。C.C.Lemonホールに集合!」そう叫んで、この日のステージをあとにした。 


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ゾロ

 

 

 ステージトラブルに見舞われ、なかなかスタートすることができなかったCreature Creatureだったが、青いライトがまわりながらステージを照らし、SEに乗せてメンバーが登場。Morrieがステージ中央に到着すると同時に「Dream Caller」がスタートする絶妙さに、まずのみこまれる。一気に魅きこむような空気を作り出すパワーをひしひしと感じる。一瞬の暗転の中、客席からMorrie! と声がかかる。再び、ちょっとした修正に入ると「(ライヴに)トラブルはつきもの。(今回は)こんな感じでやります」と言うとSakura(Dr)のドラムにHitoki(B)が音を重ね、即興のリズムセッションが始まった。ほんの一瞬のことだったけれど、その空気の埋め方が、あまりにも自然で彼らの柔軟さに感服させられた。スタンドマイクの前にスッと立ち歌われた「Red」。ハデな動きを見せない分、繰り出される重厚なサウンドにグッと引き寄せられる。ビブラートの効いた歌声に鋭い視線を、もっと感じたいと思いながらも2曲という短いステージで「センキュー! また会いましょう」と静かにステージをあとにした。

 

 

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Creature Creature

 

 

 ダンサブルなSEが流れ出すと客席からは、自然と手拍子がわき起こる。右手を高く掲げゆっくりと歩いてステージ中央に左迅(Vo)が位置した瞬間、イントロが流れ始め「武道館!」と叫ぶと同時にメンバーがジャンプ! 特効が炎をあげた。しっかりとしたメロが印象的な「destiny」の激しく叩き込まれるドラム。なんとも彼ららしい1曲に気持ちが覚醒していく。「Break Down」から「CRAZY-FLAG」へと続き、「今日のライヴは、スペシャルなことになってるんで、楽しんでって!」というMCを挟み、「driving time」では、愁のベースソロからダンサブルな腰を揺らすビートにギターが激しく絡んでいく。挑戦的な左迅の声が重みを感じさせ、自然と身体が揺れていく。このイベントへの出場回数を重ねるごとに着実に力をつけてきている彼ら。いつの間にか武道館がぴったりなバンドへと成長していた。ラストの「evolution」では、"もっと来い!"と全員を踊らせるパワーで会場に一体感をもたらせてくれた。

 

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ギルガメッシュ

 

 

 転換の間、ドラムによって、次がどのバンドか、もしくはセッションかと予想するのが楽しかったりするのだが、なんとこのブロックでは、ステージから物が何もなくなってしまった。そして、暗転。
 スクリーンに映し出されたのは「Vocal マオ」の文字とピースしている彼の写真。そして、続いたのは「一人」という文字。"キャーッ"という激しい歓声が会場を埋め尽くす。歌謡ショーのようなアナウンスで「若き唄人、マオが歌います。また君に恋してる」と告げると、右手の花道頂上に着流し姿のマオがせりあがってきた。サビでゆっくりと花道を歩きステージ中央へ。こぶしというよりは、ビブラートを効かせた歌声を響かせる。さすがとしか言いようのない歌力。もちろん、マイクを持つ手の小指も、しっかりと立ててます。そして、歌い終わると深々とおじぎをして粛々とステージを去って行ってしまった。たった1曲のサプライズ的な演出に"えーっ"という声が上がるのも、うなづける。しかし、そんなふうに物足りなさをあおるのも彼の計算のうちだった気がしてならない。
 

 

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SESSION E

 

 

 そんな空気を一気に変えたのは、アルバムオープニング曲である「Chemical Parade」をSEにしてステージに姿を現したムック。逹瑯(Vo)が客席を見渡し、手を上げてあおったタイミングで「フォーリングダウン」へ。緑のレーザーが会場を照らした瞬間、会場が大きく揺れた。正直、ケタ違いだった。4人が音を出した瞬間に放たれた熱、勢い、そして客席に対して「負けねー」という気持ちが全面に出ていて、観ている私たちに向け「怠けてんじゃねーぞ」と言われた気がした。「ファズ」のイントロへとつながるSATOちが大きくふりかぶり、ハープの音がきっかけとなって4人が激しく大きく動き出す。「ムックだー!」と逹瑯が叫ぶ。「楽しんでる? 踊る? ひとつになる?」と畳み掛けるように問いかけ、「最高の夜にしてやるぜ!」と言い放ち、ドラムのブレイクから「蘭鋳」へとつながる。ギターのイントロに合わせて"ハイハイハイ"と客席から大きな声が上がる。もちろん、この曲はすでにこのイベントではおなじみの4カウントでのジャンプも。これでラストかと思わせたところで、まっすぐに前を向いたメンバーにカラフルなレーザーが会場を照らし、「アイアムコンピュータ」が演奏された。しっかりとイベントを盛り上げ、さらにムックの"現在"を印象づける1曲を叩き込む。ツアーで培ったものがどれだけ大きかったかを感じられたのと同時に、彼らのバンドとしての存在感が揺るぎないものになっていると確信させられた。

 


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ムック

 

 これ以上、会場は熱くならないのではないかと思わされたのだが、SESSION Fで映し出された名前は、ギターJIMMY(44MAGNUM)、 ベースTAKASHI(BUG)、ドラムゆうや(シド)、そして、なんとhyde!
 革の衣装に身を包み、置かれた椅子に足をかける。その上に腕を乗せ、客席を睨みつけるように歌う。グッと力の入った腕の筋肉、手首には鋭い鋲のついた革のリストバンド。メイクも濃いめ。そんな姿にも関わらず動くことなく、まっすぐに前を向いて歌うは、Judas Priestの「Electric Eye」。「Freewheel Burning」のタイトルコールから冷徹な空気とハイスピードに展開していく楽曲に高音で聴かせる。VAMPSのときのようなザラついた歌声とも、L'Arc~en~Cielの情感豊かな歌声とも違うメタルの歌声が響く。JIMMYとTAKASHIという弾き慣れた安定感のあるメンバーに、ゆうやを加えたのもおもしろい。実は、こういうドラムは得意なタイプであるはずだが、シドで演奏されることは少ないはず。この組み合わせが生み出すJudas Priestの空気感は、ロックイベントのSESSIONとして、いちばん楽しめるナンバーだった。

 

 

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SESSION F

 

 

 そして、ラストを飾るのは、もちろん44MAGNUM。轟音のハイスピードのドラムから一気にライヴへと突入。PAULとSTEVIEの歌声の掛け合いを楽しみつつ、スローなギターソロから再び高速ドラムで激しくあがっていく。メロディアスなナンバー「I'M LONELY MAN」へ。
「OK武道館! 俺たちとひとつになろう!」
 とPAULが叫ぶとSTEVIEのクリアなハイトーンが響く「SURRENDER」へ。ベースのRAYとSTEVIEが花道で肩を組むなんてパフォーマンスがグッと客席を魅きつける。キャッチーな名曲「I JUST CAN'T TAKE ANYMORE」を歌い終えると「サンキュー!」と声をかけてステージを後にした。

 

 

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44MAGNUM

 

 

 ラストを飾るのは、もちろんMAVERICK DC SUPER ALL STARS。
「やっと僕らの歌ができました」とPAUL。「最高の曲」とマオが言えば、「ロックンロールだぜ」と左迅が評する。アンプに座り込んで客席を見渡してたhydeに近づき歌った感想を聞くと「こんな曲ができて本当に嬉しい! ありがとうございます」とPAULに向かってお礼を言う場面も。歌詞にある"ラウドな子守唄"は、まさにこの曲のことだ。ヴォーカリストが順番に担当し、サビの部分を全員が歌っている。ラストは、おなじみのボール投げ。yukihiroも姿を見せ、hydeとともに客席に向かってボールを放っていた。
 

 

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 出演バンドも違えば、セッションメンバーも違う。その年によって、どんなイベントになるか想像がつかないのが、JACK IN THE BOXのおもちゃ箱たるゆえんだ。しかし、「永遠の街-THE "NOISE"CITY-」という世代を越えたバンドのメンバー、そして客席にいたファンの人たちをつなぐ楽曲ができた今。また、このイベントは来年から新たな進化を遂げるような気がしてきた。

Text:大庭利恵

 

JACK IN THE BOX 2010 セットリスト:


OA:Administrator

1 Promise

2 手招く太陽

 

■SESSION A

1 Shout At The Devil '97   
2 We R Rock'n'Roll Stars  
3 In the End

 

■SESSION B   
1 Lies and Truth  
2 winter fall

 

■SESSION C   
1 LOVE YOU ONLY  
2 I Wish

 

■SESSION D   
1 Bad Romance  
2 Telephone   
 - DJs From Mars Metallica Remix 1

 

■ゾロ  
1 猿愛 
2 DYNAMITE FLAVOR 
3 KITSUNE

 

■Creature Creature  
1 Dream Caller 
2 Red

 

■ギルガメッシュ  
1 destiny 
2 Break Down 
3 CRAZY-FLAG 
4 driving time 
5 evolution

 

■SESSION E  
1 また君に恋してる

 

■ムック  
1 フォーリングダウン 
2 ファズ 
3 蘭鋳 
4 アイアムコンピュータ

 

■SESSION F  
1 Electric Eye 
2 Freewheel Burning

 

■44MAGNUM  
1 Take Me To Your Heart 
2 I'M LONELY MAN  
3 SURRENDER 
4 I JUST CAN'T TAKE ANYMORE

 

■MAVERICK DC SUPER ALL STARS             
1  永遠の街-THE "NOISE" CITY-

 

 

 

JACK IN THE BOXオフィシャルサイト

http://www.jack-itb.com/

 

 



2010年12月28日 22:10










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