
2025年10月20日、ガールズバンド・ラストランプが六本木unravel tokyoにて、ayaka卒業LIVE 『Journey』を開催した。そう、この日のライブはこれまで 4年間ラストランプのベーシストとして活躍してきた ayakaのラストライブ。彼女の最後のステージを見届けようと、多くのファンが六本木に集結した。
SEが流れ、ayakaのラストステージがいよいよ始まる。しかし、メンバーはまだ登場しない。ん?と思っていると、マイクを持った ayakaが登場、1曲目は「LIFE」を ayakaがヴォーカルとして歌い上げる! 自由だ・・・ ayakaらしいサプライズスタートとなったこの日のライブは涙々のステージ、そしてあたたかく見守るファン達の視線が交錯したエモさ爆増のライブとなった。
Gt.yu-miが叫ぶ。
「ayaka卒業ライブ『Journey』にお越しくださりありがとうございます!!!」
「まさかの ayakaちゃんカラオケというスタートでございましたが」
そして ayakaが会場に向けて。
「私は LIFEがすごく好きなんですけど、セトリを組む時に、自分の声で 1曲目やりたいなと思って、好きな曲をやらせていただきました」
「あと 1曲だけ、私が作詞作曲した曲があるので、あと 1曲歌わせてください!」
2曲目はメンバーが演奏し、ayakaがヴォーカルを取る「わかっていても」。この曲は、ラストランプ初期のエモさが爆発する良曲。切ない歌詞とエモーショナルな演奏が絡み合い、作者である ayakaが歌う。この絵が見られるのは、この日が最初で最後なのかもしれない。
そして「リンク」へ。いつも笑顔を絶やさない Dr.marina、この日は時折涙顔で必死にドラムを叩く姿にグッと胸が詰まる。Gt.yu-miはこの日も元気にアクションをしながらの演奏、しかし同じく湧き上がる感情を抑えるような複雑な表情でプレイを続ける。Vo.ayakiはフロントパーソンとして気丈に歌い、涙を堪えながらもヴォーカル、MCを引っ張る。Ba.ayakaはラストランプとして最後となるステージを自分流に楽しく作り上げ、メンバー、製作陣、そしてファンに感謝を伝え続ける。この 4人のステージはこの日がラスト、まだ実感は湧かないが、それはメンバーも同じであろう。ayakaがいないステージに立った時、その実感を初めて感じることになるのだろう。それは筆者も同様である。

そして元気ナンバー「ONELIVE」、「NEW GAME+」で会場の熱気をグングンと上げていく。以前 ayakiが言っていた「曲の力ってすごいね」の言葉通り、会場のファンは腕を振り上げ、飛び跳ねながらライブを楽しむ。様々な想いを胸に、メンバー、そしてファンの想いが交錯する。この時の会場に渦巻く感情の渦は、言葉にできないエモさ満載の空間であった。
ayakaがファンに向けて感謝を述べる。
「あらためて、私の卒業ライブ『Journey』にお越しくださってありがとうございます!」
「今日は 4人で皆さんの前に立てる最後のライブになるんですけど、ラストランプ楽しかったな、って思ってもらえるような夜にしたいと思っていますので、楽しんでいただけたら嬉しいです!」
「最初で最後になるだろう、私がステージでただ好きな曲を歌うっていう始まりになって(笑)、ほんと好きなように組ませていただいたんですけど、次の曲はリクエストワンマンの投票で 1位になった曲をやりたいと思います」
曲は「オレンジ」。ここから終盤に向けてラストランプのエモさが炸裂することになる。この日の彼女達の表情は目まぐるしく変わる。ライブは楽しい、それに加えて ayaka卒業に向けた様々な想いを胸に秘めた彼女達、その彼女達がエモいサウンドを自らの手で作り出し、それが彼女達自身の想いに反映され、エモさが自己増殖していく。会場全体に広がる強烈なエモさに金縛りのように包まれ、サウンドに身をまかせてその心地良い空間にどっぷりと浸かっていた。




続いて、ラストランプ初となるスペシャルメドレーへ。「幻想ノイズ」〜「Kaleidoscope」〜「陽炎」〜「Pierrot」というハードセットで攻める。
メドレーを終えて ayakiが一言。
「ここに来てやったことないことをやるという・・・(笑)」
ayakaがセットリストについて語る。
「今日のセトリは私が考えさせてもらったんですけど、やりたい曲がありすぎて、無理を言ってメドレーやらせてもらいました!」
「こうやってやらせてもらえるのも、会場のみんなと、メンバーと、遊佐さん、大鹿さんと、本当にみんなのおかげです。本当にありがとうございます!」
ここで ayakiが yu-miに無茶ぶりを。
「えっと、私は言わずに人に振るような聞き方をしてごめんだけど」
「yu-miさん、どうですか今?」
yu-mi「えっとそうですねー、めちゃくちゃ楽しんじゃってまーーーす!!」
「あのね、ayakaは、ちょっと褒め言葉で言うからね、『気が狂ってる』!」
会場は大盛り上がり。
ayaka「それ、ありがとうでいいんだよね(笑)」
yu-mi「ここに来てやったことないことやるっていう。しかも説明もなしに(笑)」
ayakiが次のターゲットを狙う。
「ちょっとなんか、思い出話とかしたいやん。どうよ(marinaに)」
marina「最後だなと思ってラストランプの曲を聴いてたら、レコーディングの時に色々あったなって思い出して。ayakaちゃん、こういう風に弾くよって決めたこととか全然やってくれなくって」
ayaka「ごめーーーーーーーん!!」
会場は大爆笑。最後にディス?(笑)と思いきや、そういうことではない。
「私は決められたことをやるのが得意で、自由度の高い演奏をするのが苦手なんです。だから、ayakaちゃんのそういう自由なところがすごく好きだし、そういう風に思ったことがすごく尊くて、曲を聴くたびに愛おしいなと思うようになりました」
「本当にラストランプにいてくれてありがたい存在でした。本当に 4年間ありがとうございます」
泣いて前を向けない ayakaがレス。
「ありがとうございます。ちょっと右が向けません。制作の時にいっぱい無視してごめんなさい!(笑)」
ここまでで、だいぶ感情が高まってきた ayakiが耐えながら思い出を語る。
「私自身もバンドをやってきて、ayakaちゃんとはホテルの部屋一緒だったり、泊まりに来てくれたり、そういう裏側で一緒にいる時間もあったりして、それが今後なくなるんだなって思うとすごく嫌だな・・・」
「あ、ダメだヤバい、もう歌えないかもしれない」
「次の曲は ayakaちゃんとの掛け合いがある曲で、そこがすごく楽しくて大好きな曲です。」
曲は「ヒカリ」。ayakaのコーラスとエモいギターソロが映える。ayakiも溢れる感情に耐えながら必死に歌唱する。続いて「ノンフィクション」、そしてラストの曲は「カレンダー」。ここでついに ayakiの感情が溢れて歌えなくなる。yu-miと ayakaが代わりに歌い続けて ayakiの復帰を待ち、最後はきっちりと 4人のサウンドで締めることができた。
「ありがとうございました! ラストランプでした!!」
本編は終了したが、会場はまだまだ。「a-ya-ka! a-ya-ka!」と ayakaコールを続ける。
コールに応え、メンバーが再登場。最後に ayakaがファンにメッセージを伝えようとするが、涙でなかなか言葉が出て来ない。号泣しながらも言葉を紡ぐ ayaka。
「今日は本当にありがとうございました。私にとってメンバーは、友達でもないし、家族でもなくて、でも仕事仲間みたいな感じでもなくて。普通の生活をしてたら、こんな存在って出会わないと思うんですよ。誰にも説明できない存在。そういう人達と目標に向かって、共に時間を密に過ごして」
「私はバンドをやりたくて楽器を始めて、スーパーなメンバーが周りにいて、本当にラストランプは私にとって人生の宝物で、メンバーにも、皆さんにも、本当に感謝しかありません。本当にありがとうございます」
「これからもラストランプは最強だと思うし、私はずっと応援し続けます」
「自分がこういう決断をしたからには、またメンバーとかみんなに胸を張って生きていけるように、頑張り続けないとなと思っています。そういう風に思えたのは、この 4年間、ラストランプとして目標を持って走ってきた経験が自信になったから、本当に感謝しかないです。皆さんもラストランプに出会って、好きになってくれて、ライブに足を運んでくれて、本当にありがとうございました」
会場からは、ayakaの今後の幸せを願うあたたかい拍手が。
「本当にありがとうございました!!」



アンコールはバンドセットで「LIFE」。様々な想いを乗せて会場は一つになり、ライブを、サウンドを楽しんでいた。しかし、ここでも終わらない。再度の ayakaコールでメンバーは再登場。
ayaki「私達自身が ayakaちゃんとステージに立てるのが最後なので、どうしてももう 1 曲やりたいです」
ayaka「本当に本当に本当の最後の曲です。ラストランプとして活動できて本当に幸せです。皆さん本当にありがとうございました!!」
Wアンコールは「未来Sparkle」。未来へ向けたメッセージを空間いっぱいに表現する彼女達。声を合わせて想いを届けるべく、ライブを盛り上げていくファン達。
「ありがとうございました!! これからも ayakaとラストランプをよろしくお願いします!!」

ayaka卒業LIVE『Journey』、涙と想い溢れる素晴らしいライブだった。ayakaはラストランプを卒業した。寂しい気持ちはもちろんある。しかし本人が選んだ道を最大限尊重し、これからも応援していくことが卒業したメンバーに対しても、バンドに対しても大事だということは言うまでもない。これからの ayakaの歩む道、そしてラストランプもぜひ応援していって欲しい。
ayakaさん、これまでラストランプとして活動してきてくれて、本当にありがとう。この 4人のラストランプに接してきた時間は、筆者にとっても何物にも代えられない宝物でした。これからは、自分が選んだ道を正解にしていってください。ayakaさんの幸せを心から願っています。
Photo: 小林 弘輔
Text: 大泉 繁

ラストランプ ayaka卒業LIVE 『Journey』
2025/10/20 六本木unravel tokyo
01.LIFE (ayaka ver.)
02.わかっていても (ayaka ver.)
03.リンク
04.ONELIVE
05.NEW GAME+
06.オレンジ
07.スペシャルメドレー(幻想ノイズ〜Kaleidoscope〜陽炎〜Pierrot)
08.ヒカリ
09.ノンフィクション
10.カレンダー
Encore
01.LIFE
W Encore
01.未来Sparkle
【ライブ情報】
■2025/11/11 (tue)
『ハピコレ!!vol.588』 unravel tokyo
OPEN/START 18:15/18:30
¥3,000(D別)
https://tiget.net/events/432997
■2025/11/23 (sun)
marina presents 『Blooming Beats!〜minna itsumo arigatou♡〜』
navey floor AKASAKA
OPEN/START 11:30/11:50
¥3,300(D別)
https://tiget.net/events/436724
■2025/11/30 (sun)
ayaki presents『MISOJI』
navey floor AKASAKA
OPEN/START 11:30/11:50
¥3,300(D別)
https://tiget.net/events/436727
【リリース情報】
■LIVE DVD 『UP&BEYOND』@渋谷clubasia
2025.10/20(mon) Release!!
Ba.ayaka体制最後のワンマンライブを映像化!
BASE https://lastlamp.base.shop/items/121188879
【Information】
Official Site:https://www.lastlamp-band.com/
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