田中れいな/岡田万里奈のツイン・ボーカル、魚住有希/宮澤茉凜のツイン・ギターで構成されるガールズ・ロック・バンド:LoVendoЯが、11月5日リリースの3枚目ミニアルバム「イクジナシ」を引っ提げての5度目の全国ツアー「LoVendoЯ LIVE TOUR 2014-15 ~貴方の心(ハート)を盗(いただ)きます~」を、11月1日より原宿アストロホールを皮切りにスタートさせた。今年7月に終了した「LoVendoЯ LIVE TOUR 2014 SprinteЯ~Bitter&Sweet~」から約四ヶ月という短いスパンで決行される今回のツアー。しかし結論から言えば、そのスパンの短さを感じさせないほどの、彼女たちの「新たな側面」の表現されたツアーとなって初日はスタートした。今回のツアー・タイトルになぞらえて、「ルパン三世」や「キャッツアイ」といった泥棒もののストーリーよろしく、追うものと追われるものがテーマになったSEで迎えたオープニング、そして田中の「派手に奪っちゃうよ」というコメントで、ライヴの幕は切って降ろされた。
「初日ということで緊張する」と岡田が話せば、宮澤は「でも嬉しくなる緊張」と話し、このライヴ・ツアーへの力強い意気込みを口々に話すメンバーたち。そして、田中が「一番練習したし、一番難しかった」と話す、田中がメインを取る新曲“Crazy Lazy”や、新作に収録される“少年”と、新たなLoVendoЯサウンドを矢継ぎ早に提示していく。同じく新曲の“DO YOU LOVE ME?”、そして既発曲の“不器用”の二曲はアコースティックで表現され、パワフルな楽曲が続いた後には、しっとりと聴かせる事も忘れない彼女たち。続いては、これまでの彼女たちの楽曲から考えると珍しいカントリー・ポップ調の“NUMBER(S)”と、軽やかな部分を聴かせる。MCでは、「誰が『壁ドン』でハートを盗めるか対決」と題したメンバー対決が勃発。……なのだが「君にプレゼントがあるんだ、僕だよ」というセリフを壁ドンと共に表現するのだが、「田中→少年っぽい」「魚住→吐息がキモい」とメンバーに評され、宮澤はオリジナルのセリフが行き過ぎ、岡田はセリフを話すと会場から笑いが起きるなど、終始なごやか、……というかグダグダなムード。この部分での、ハードな楽曲を聴かせる彼女たちとの落差が興味深かった。
そして、魚住/宮澤のツイン・ギターがまさにむせび泣く“むせび泣く”に続いては、岡田ソロによる山口百恵のカバー“プレイバック part2”、そして田中のソロによる筋肉少女帯の“再殺部隊”のカバーと、それぞれのボーカルの違いを提示。また、宮澤作曲のメタル感の溢れるギター・ソロ曲“Princess of lonely castle”、そしてそれに続く魚住作曲の“For the Feature”はメロディも振りも可愛らしく、ギター二人の作曲感の違いも感じられる構成となっていた。そのまま新作収録の“Stonez!!”や“イクジナシ”、ライヴ定番曲の“BINGO”で会場はテンションはマックスへと達し、田中の「またハートを奪いに来るよ」というMCでライヴは一旦終了。
アンコールは“人生マニアック”でスタートし、続いてのMCでは、田中が「今までで一番自信のあるツアーになった」と話せば、魚住は「自分たちの意見をライヴに落とし込められた」と話し、これからのツアーに初日で自信を持てたとメンバーが口々に話し、そのまま“思うがままを信じて”で初日の幕が閉じられた。ほぼ全てがLoVendoЯのオリジナル曲、新曲、メンバーによる作曲楽曲と、改めて「LoVendoЯというグループの形」を提示したこのツアー。この後どのような進化を見せるのか、非常に興味深い初日となった。LoVendoЯとしては、今後11月5日に「イクジナシ」をリリースし、各イベントを開催し、ツアーとしても、来年2月まで続いていく。ツアー後半戦には、さらに新曲が追加をしていきたいとメンバーもMC内で語っており、今後の動きも見逃せない!
2014,11,5 New Album(CD+DVD) Release!!!!
[CD収録曲]
LoVendoЯ オフィシャルサイト
http://lovendor.jp/