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赤い彗星の俺

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第三回 「何故そんなに格好良いんだ・・・裸に靴下1枚のくせにいいいっ!Red Hot Chili Peppers!」




Red Hot Chili Peppers、アメリカ合衆国カリフォルニア州出身の、全世界で愛されているミクスチャーロックバンド。そしてあたしが世界で一番愛してるロックバンド。

 ミクスチャーロックって一言で済ませているけれど、レッチリはそのサウンドがとにかくヤヴァイ。ロック、パンクはもちろん、ファンク、ラップ、ハードロック、ジャズ、ラウド、オルタナティブ等、音楽性に型が無さ過ぎる。まさに自由奔放。まさにやりたい放題。だあーかあーらあー良いんです!「ミクスチャー」という言葉は、音楽にジャンル付けできるのが非常に困難である場合に付ける事が多い。

 実はこの言葉を生み出したのは、他でもないRed Hot Chili Peppers。有り得ないぐらい、本当に音楽の幅が広い。しかし本人、誰よりも自由に、無我夢中になって音で遊んだ結果がこうなっただけの事。というのだから本当に参った。誰も彼らをカテゴライズできない。

 そもそもアキラがロック大好き人間になったのも、洋楽聞き始めたのもレッチリがきっかけ。当時、アキラはなりたてほやほやの中学生。合唱団とかは入ってたけど、まだ自分が歌うとか音楽活動するとか、そういうのは全くなかった頃。近所のTSUTAYAをブラブラしてたら、一角のコーナーにでかでかとあのポスターが。皆さんも一度は見た事があるはず。裸に靴下1枚だけ着用という、このなんとも斬新で男らしい姿のレッチリを! まだ華の女子中学生だった幼きアキラにとって、これにはマジで刺激が強すぎた。うん、色んな意味で!(笑)


 そんでもって興味湧いてCD借りて帰って聞いた。凄かった。なんなんだこれは。生まれて初めて聞く爆音の濁流に一瞬で飲み込まれた。こんなペニソックス野郎達が、こんな、こんな格好良い事してるなんてっ!!!くうっ!!! それからはずっとレッチリばっかり聞いてた。「これがロックなんだっ!」って素直に鳥肌立てて感動した。

 でも、レッチリの凄さはそのサウンドだけにとどまらない。彼らの最大の特徴とも言えるライヴパフォーマンス。それはもう想像を超えた爆発的なエネルギーを放出している。さっきのポスターのペニソックス姿をはじめ、アンコール時に火吹きヘルメットを着用して出て来たり、オープニングで意味不明な巨大な電球の被り物を付けて登場したり、パフォーマンス中に暴徒化した一部の観客が放火騒ぎを起こし、アンコールではメラメラ燃える炎を遠方に眺め演奏したり、何よりその爆音に身を打ち付ける様なアグレッスヴな演奏。とにかく過激。とにかく格好良い。

レッチリでどのアルバムが一番好き?と聞かれたら必ずこれを答える。

「Mother's Milk」

そう、母乳!!!もう一度言う!母乳っ!!!
このアルバム推しでお気づきの方もいらっしゃるでしょう。そう、アキラ、真性のベーシストフェチっ!!!フリーが、あのスラップベースが、大大大好物なんですっ!!!

 速さと音圧を重視した、フリーにしかできないウネる極太スラップ。天性としか言いようのない絶妙な休符使い。荒々しくて、強引で、スリリングなプレイを見せつけてくれる激しいステージングは、まさに彼が言われていた、「狂気とも取れるエネルギーの爆発」そのものだ。圧巻。この一言に尽きる。

 アルバム、「Mother's Milk」は、フリーのベースプレイがこれでもかってぐらい堪能できる。「Nobody Weird Like Me」「Stone Cold Bush」「Punk Rock Classic」「Higher Ground(なんとStevie Wonderのカヴァー曲)」「Knock Me Down」「Good Time Boys」ああ駄目!あげだしたらこのアルバム全曲ですごめんなさいっ!堪らんのです本当にっ! とにかく、レッチリはこれ1枚では語れないけれど、ベーシストなら、ベースフェチならこれを聞いてください! 生唾ものです!

 最後にもう一曲だけ、どうしても皆さんに推したい曲がある。イギリスアルバムチャート1位を獲得し、日本でもメジャーなアルバム、「By The Way」。このアルバムの有名どころといえば、シングルカットされた「Can't Stop」「By The Way」「Universally Speaking」らへんでしょうか。

 でも、そんな曲よりも何よりもアキラが推したい大好きな曲は、アルバム13曲目。「On Mercury」。なんでこんなに好きなのかは自分でも分からない。ただ個性が強い曲だなと思う。トランペットが入ってスカとフュージョンを融合させた様なアレンジのこの曲。でもレッチリらしさやPOP感が強くて、うん、面白い!面白いんですよ! これ聞いた時は「やられたあ~!」って思った。歌メロが何とも言えん、絡み付いて絡み付いてメッチャクセになるこの感じ。今までにない様な新しいテイストの曲になっている。是非聞いてみて欲しいです!


 あたしの音楽人生、レッチリの影響はかなり大きいと思う。
音楽が、こんなにもダイレクトに感情をぶつけてくるものなんだと教えてくれたのは彼らのサウンドだし、ロックはこんなにも楽しくて、音楽は何にも捕われない本当に自由なものなんだ。と教えてくれたのは彼らのライヴパフォーマンスだ。彼らは劣る事を知らない。まだ誰も見た事がない世界を、彼らはこれからもずっと見せてくれるだろう。どんな型にもはまらない、自由でクレイジーなレッチリが大好きだ。

いつかのインタビューで、フリーが言っていた。

「音楽はソウルフルか、そうでないゴミかに分かれるんだ」

 気持ちが無いものなんてただのゴミだ。空っぽの、血の通ってないものに価値なんかない。揺るぎない意志と、伝えたいって情熱があって初めてそれは息をする。

あたしは絶対、ゴミなんかにはならない。

削って削って、もう消えてなくなってしまう、その時が来たとしても、最期まで、あたしは自分の魂を伝えたい。
逢瀬アキラ



2011年12月12日 01:20




  • 大阪出身のシンガーソングライター。幼い頃から文章を書くことに慣れ親しみ、 自分なりのスタンスで音楽活動を続けて来た彼女の詩は、聴く者に媚びず、だが突き放しもしない。 その絶妙な距離感を自然に生み出す独特な感性を持つ。 2011年末、その独自の詩の世界を、現代的なアレンジに乗せて、新たな領域に踏み出す。
    逢瀬アキラ 公式ホームページ: http://vandalism-red.com/




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