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赤い彗星の俺

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第三十五回 「無限大ダンスタイムは終わらない!私の煌めくロックスターDOPING PANDA!」





優しい春の訪れに、新たな出逢い、新たな人生の第一歩を期待してドキがムネムネしている読者の皆様こんにちは。春の訪れどころか2014年の幕開けにすら置いてけぼり、眩しい太陽に怯んで今日も一日家の中、お久しぶりです。アキラです。
厳しい寒さを乗り越えやってきますね、春が。お花見シーズンの到来であります。アキラは花が大好きで桜のシーズンは独り花見をしに色んな所をお散歩するのですが、んまあ東京の人の多い事多い事。ニュースでよく見る上野公園の桜を見たときは本当に感動したのですが同時に人の多さに驚き、トイレの行列に目眩がしました。お花見でこんなに人が集まるなんて!まぁ花を見るというよりワイワイ飲むのがメインなんでしょうがね。気の合う仲間といつもとは違った外での飲み会!会社の親睦会!楽しそうですねぇー!(あれぇ?誰からもお誘いされないぞ?)
あと衝撃だったのは中目黒川沿いの桜を見に行った時。お花見って片手にビールや日本酒、缶チューハイのイメージなんですが、なんと中目黒に集う皆々は片手にシャンパン!片手にシャンパンを持っていたんですよ!しかもイチゴ入りの!ヒイイ!逢瀬アキラ衝撃っ!何何!?中目黒のおシャンティーな雰囲気に合わせて街ぐるみでシャンパン出してるの!?昔からこの街ではシャンパンがお決まりなの!?あとそのイチゴって最後に食べるの!?
見渡せばお花見スポットでよく見かけた屋台の「焼き鳥」「イカ焼き」「たこ焼き」とかはほぼなくて、その代わりになんたらチーズのカプレーゼやらなんたらチキンの香味焼きやら生ハムとピクルスのなんたらやらカタカナの多いものばかりが売られているうううっ!ヒイイ!桜よりそっちにばかり目がいってキョロキョロしてしまいました。お洒落泥棒な街、中目黒。今年も綺麗な桜期待しています。(ねぇあのイチゴって最後に食べるの?それともダシ?ダシ的な感じで入れられているの?)

さて、そんなこんなな春の到来に心も体も踊って弾けてハッピーになってしまいましょう!今回ご紹介するのはダンス!ダンス!ダンス!なキラキラロックが最高に格好良いバンド、DOPING PANDA(ドーピングパンダ)さん!

DOPING PANDA、略してドーパンの音楽はとにかく眩しい。音の粒に凝縮された気持ちのエネルギーは爆発して花火のみたいに煌めいて流れていく。耳から脳みそに音のシャワーがしゅわああああって流れ込んできて心臓を叩く。デジタルサウンドを自由自在に操って駆り立てる様なダンスビート、そこに絡み付いてくる炎みたいに熱くて情熱的なロックギター、軽快で小粋なドラムプレイ、どっしり構える包容力のあるバッチバチのスラップベース、交わって生まれる宇宙を駆ける流星みたいな音は聞いたら踊らずにはいられない。そう、ドーパンのサウンドはなんだか宇宙を思わせる。音の粒が星みたいにキラキラしてて、それが集合体になってしゅわああああって銀河を踊るみたいに流れているみたいな風景。開放感とときめきと何とも言い表せない切なさを乗せているから病み付きになる。こんな音、絶対我慢できない。



ドーパンはヴォーカル・ギターの古川裕さん、ベースの北條太朗さん、ドラムのHAYATOさんの3ピースバンド。1997年に結成され、インディーズを経て2005年にメジャーデビュー。2006年8月に開催されたROCK IN JAPAN FESTIVAL 2006では、LAKE STAGEで期間中最多の1万人超を記録した。そうライヴバンドとしても名高いドーパン。彼らのライヴはもう尋常じゃないぐらいの盛り上がりで、無限大ダンスタイムではもう飛びっぱなし踊りっぱなしで最高に気持ち良い。何より3ピースとは思えない爆発的なエネルギーとその音は圧巻で、あたしはロックスター古川裕のギターが本当に大好きだ。
初めてライヴを見に行った時、スターのギタープレイは本当に衝撃的だった。サウンド的に打ち込みや同期が多いのかなと思っていたんだけどとんでもなかった。もうこれでもかってぐらいギター弾く弾く弾きたおす!「俺のギターが火を吹くぜっ!」ってセリフはまさにこの時の為だ!って思ってしまった。テレキャスからそんな音出るの!?ってぐらいの馬力で唸るディストーション、速弾きしまくりでソロでタッピングされた瞬間惚れた。心臓射抜かれた。こ絶対ハードロッカーだこの人、大好きだ。時に暴力的で時に泣き出しそうなプレイが出す音がもう堪らない。この人の音は良い。本当に良い。しかもこの音が機材でどうこうして出しているものじゃないのが凄い。「俺はその辺のギタリストより上手いよ」って自分で言ってるけど、この発言に見合った努力も実力もあるからなんて言うか格好良い。

ドーパンのメロディーはキャッチーな感じからマニアックな感じまで実に幅広いんだけど、あたしが共通して感じるのは「切なさ」要素がある事。なんて言ったらいいのかよく分からないんだけど、ドラマチックなんです。それもとっても男性的なロマンチズム成分配合のドラマチックで、心がキュッてくる切ないメロディーなの。歌詞も本当に男性的な歌詞で、スターの日頃照れくさくて言えない様な事言ってる不器用な所とか凄いグッときちゃって(メディアでは有名なビックマウス連発だから余計に)、なんか心掴まれてしまって古川裕って人が好きになっちゃう歌詞なんだよ!(完全にファン心理なんだけどさ!でも好きってそういう事でしょ?!)自分はロックスターだって言ってのける自信だって、本当はそうやって自信のない自分を駆り立てる為に言ってるんじゃないかとか。たまに邪揄されるビックマウスだって誰よりも音楽と自分に対してストイックで純粋だから嫌なものは嫌、良いものは良いって嘘の無い媚びない発言をしてるだけなんだとか。多くを語らないから無関心なんじゃなくて自分の中で考えて考えて考え抜いて答えは出てるから多くを語る必要はないんだとか。(あれ?いつの間にか古川さんの事ばかりファン目線で語ってる笑)
とにかく!曲を聞いてもらったら絶対思うと思う、この人ロマンチストだ!って!それがドーパンの良さでもあると思う。ここでオススメの曲をご紹介!「MIRACLE」一番好きな曲です。オレンジ色の光に包まれた高速道路を疾走してる感じ。非常にダンサブルでドラマチック。サビで泣きそうになってしまう。押し引きが計算された最高の一曲。アキラはこれをカラオケでオクターブ上で熱唱します!「Moralist」この曲の繊細さと美しさは絶対真似できないと思った。バンドもいいけれどアコースティックで聞くとまた全然違って素敵だった。歌詞も好きだ!「transient happiness」ライヴでメッチャ盛り上がる一曲。ダンスビート全開です。古川さんのソロが堪らない!足のパカパカも!笑「Hi-Fi」この曲もバリバリのダンスサウンド。サビのシンプルな歌詞も素敵であたしは最高のラブソングだなと思う。「Go the Distance」なんなのこのサビのメロディー!重なってるアルペジオも反則だわ。切なすぎる。名曲です。「I'll be there」これぞ宇宙ソング!銀河を駆けてますこの曲。メロがセンチメンタルだな~。「I said enough for one night」これもセンチメンタルになって泣きそうになる。2番のちょっとがなって歌う所とか堪らない。「Don't stop your melodies」こんな曲作りたいなー!バンドサウンド炸裂のキラーチューンです。「LOVE SONG」真っ直ぐすぎる弾き語りラブソング。こんなのも作ってみたいなぁ。この曲でよくタンバリン練習してます。この勢いだと全曲紹介してしまいそうだから止まりますが、本当に是非是非聞いて欲しいです!



そんな大好きなドーパン、実は2012年の4月19日のTOKYO DOME CITY HALLで行われたライヴを最後に解散してしまったのです。解散の事を知ったのは渋谷の本屋で音楽雑誌を読んでいた時。恥ずかしながらその記事を読んだ瞬間その場で号泣してしまった。ただ単純にショックだったのと、もうドーパンのライヴは行けなくなるのかと思ったらもの凄く寂しかった。でもあの古川さんが出した結論だから、どこまもストイックに音楽に対して自分に対して挑み続けたスターの答えだから、妙に清々しくも思えた。バンドの解散には色んな理由がある。あたしはずっとソロでやってきているから解散とか経験した事がないから気持ちは分からないけど、きっと自分達の事だけじゃなくてずっと支えてくれていたファンの事を考えて悩んでくれたんだろうなって思った。最後のライヴ、アンコールで一度演奏した「Crazy」と「MIRACLE」をもう一度演奏してくれた時、この人達は間違ってないなって思った。「Crazy」の冒頭「I am sorry meミラクル起こしちゃってさ」って歌った時はもう涙が止まらなかった。「MIRACLE」は思い入れの強い一番好きな曲だから絶対に忘れられないと思う。寂しいけれど、あたしはドーパンが大好き。これからもずっとドーパンの曲は聞き続けると思う。沢山の人に勧めると思う。このバンドの事をずっとずっと忘れない。

でも寂しい事だけじゃない。解散後、古川さんが「フルカワユタカ」名義でソロ活動をしているのだ。この人は一生音楽から離れないでいてくれるんだろうな。純粋に嬉しい。そしてこれからが楽しみ。

「昨日の自分達を越えることができないのなら、やるべきではない」という言葉が強く刺さる。これほど真摯に音楽と向き合い自分を叩き上げてきた情熱に心打たれる。「これが終わりになってしまって申し訳ない」って言っていたけれど、いつまでも音楽を続けてくれている限り我々ドーパメイニアは永久に不滅なのです。これからも最高の音楽を。あたしを銀河に連れてってください。
逢瀬アキラ


2014年03月29日 16:30




  • 大阪出身のシンガーソングライター。幼い頃から文章を書くことに慣れ親しみ、 自分なりのスタンスで音楽活動を続けて来た彼女の詩は、聴く者に媚びず、だが突き放しもしない。 その絶妙な距離感を自然に生み出す独特な感性を持つ。 2011年末、その独自の詩の世界を、現代的なアレンジに乗せて、新たな領域に踏み出す。
    逢瀬アキラ 公式ホームページ: http://vandalism-red.com/




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