爆撃王【バクゲキング】、ロックの日に目黒鹿鳴館で圧巻のステージ!

2012年6月9日・ロックの日、目黒鹿鳴館。記念すべきこの日に、伝統ある鹿鳴館で行われたライヴ「MEGROCK~insurrection~」。この日のライヴに、仙台を中心に活躍する爆撃王【バクゲキング】が登場、心待ちにしていた関東のファンが鹿鳴館に集結した。80年代に活躍したジャパニーズ・ハードロックバンド「BLIZARD」の元Vo.セイジロウ率いる爆撃王は、正統派ハードロックの様式美と、サービス精神旺盛なステージで往年のファンから若い世代まで幅広い人気を誇っている。
 SEが響き渡り、メンバーが登場する。楽しみにしていたファンからはの声援は途切れることなく、1曲目がスタートした。オープニングナンバーは「BAKUGEKI」。爆撃王【バクゲキング】のテーマ曲とも言えるこの曲、お馴染みとなったキメ「BA・KU・GE!」に合わせてアクションをとり、1曲目から会場の雰囲気はあっという間に爆撃王の世界へ。
 この日の鹿鳴館の素晴らしい外音も相まって、ハードなバッキングにメロディアスなヴォーカルを載せるセイジロウはこの日も絶好調。会場の隅々まで届く低音から迫力あるシャウトまで、縦横無尽に使いこなす。そして演奏陣のパフォーマンスも抜群のステージであった。ドラム・Ryo-Taのパワフルなドラミングはその音量と迫力で会場を圧倒、身体に直接届くビートを立て続けに送り続ける。ベース・out-lowは、流れるようなプレイスタイルから重いリズムを奏で、華麗なアクションで観客を煽る。ギター・ハヤト丸が心地良いリフで爆撃王のメロディラインを保ち、ギター・KONTAがテクニカルなソロと、楽曲に彩りを添えるエモーショナルな泣きのフレーズを絡め、ツインギターのハモリでカッチリと曲を締める。爆撃王のステージは、王道のハードロックの美しさを十二分に感じられる極上のロックチューンが目白押しである。
 中盤で披露したバラード曲「子守唄」のセイジロウのパフォーマンスは圧巻であった。感情溢れる歌声に観客は思わず聴き入り、その世界に没入していく。セイジロウのヴォーカリストとしての魅力を存分に感じることができた素晴らしいステージであった。
 そして爆撃王のライヴのもう一つの楽しさは、サービス精神溢れる観客とのコミュニケーションである。「今日一番遠くから来たぞ!っていう人、手を挙げてみよう!」と、会場と和やかなMCをするセイジロウ。そして最も遠くから来たというファンに対して、なんと即興の曲のプレゼント。そして会場からは大きな拍手。ライヴでしか経験できない楽しさ、病み付きになる楽しさである。ラストはこちらもお馴染みとなった定番の HRナンバー「SHOUT!」。シンプルにノレるアップテンポのハードロックに観客は皆、笑顔でステージに向かっていた。これが爆撃王の魅力、楽しさである。
 無駄な言葉がいらないほど、とにかく「カッコイイ」爆撃王のステージ。ロックのカッコ良さと楽しさを十二分に感じられるそのステージ、一度は、いや一度と言わず、何度でも見て欲しい。関東そして他都市でも、爆撃王のステージに触れるファンは続々と増えてきている。また近いうちにそのステージを、そして音源に触れる機会があることを願い、楽しみに待っていて欲しい。
Text: 大泉 繁
2012/06/09(土)
「MEGROCK~insurrection~」at目黒『鹿鳴館』
Beel-ze-Bul/爆撃王【バクゲキング】/ちびらり/九尾

爆撃王【バクゲキング】
Vocal:セイジロウ(ex BLIZARD)
Guitar:KONTA
Guitar:ハヤト丸
Bass:out-low
Drum:Ryo-Ta
1980年代後半に活躍し、現在活躍する様々な BANDに影響を与えたと云われる伝説のハードロックバンド『BLIZARD(ブリザード)』。その BLIZARDの元ヴォーカリストのセイジロウ(下村成二郎)が仙台で結成した正統派ジャパニーズハードロックバンド。


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