「叫べ!爆女祭 Vol.2」5日目!! 心の叫びを熱狂に変えて!

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何が起きるかわからない「爆女祭」。5日目となった13日には、FRUITPOCHETTE/ザ・ヒーナキャット/2&/CREAの4組が登場。この日はソロが中心。しかもCREAは、トップとトリのダブルヘッダー。15日まで続く「叫べ!爆女祭 Vol.2」。この日の衝撃を、お届けしよう。

CREA

「楽しい祭りを始めるぞ!!」、ダブルヘッダー一発目だからと言って温いセットリストで攻めるわけがない。荒ぶる牙を剥き出しに、この日もCREAは襲いかかってきた。冒頭を飾った『ReBORN』の時点で、早くも4人は挑発的な姿を見せていた。むしろこの日は、観客たちのエンジンの回転のほうが後れを取っていたんじゃないか?!。
Aikoのギターの旋律が、痛い刺激を持って身体を刺してきた。雄大なグルーヴナンバー『リフレイン』が飛び出した。大きな唸りの中にはビッシリの刺が渦巻いている。うねった音が「もっともっと騒げよ」と痛心地好い刺激を与えてゆく。メンバーらに煽られ、場内には無数の拳が突き上がっていた。いい感じで熱が上がってきたようだ。
「叫べ!」「強く」「呼んで」、Nakiの叫ぶ声に想いを重ねるよう『REASON』に合わせ観客たちも叫び続けてゆく。一部の客たちはぶち切れていたが、まだまだ互いに余力残す雰囲気がそこにはあった。Nakiは、どうにかこの空気を変えようと気迫でぶつかっていた…。その空気を変えたのが、Hirokaのベースだった。彼女の煽りを合図に『Flap×Slap!』がスタート。重いグルーヴロックに身を預け、身体を大きく屈伸させたり飛び跳ねながら観客たちも熱い気持ちをぶつけだした。
最後は、爆走ロックロールナンバーの『GO MY WAY!』だ。♪WOW WOW WOW♪と歌うファンたちの歌声が場内にこだまする。いい感じで盛り上がりの風景が会場には描かれていた。

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2&

「誰にも負けなーい!!」の掛け声が嬉しいインパクト。2&はSakiのソロユニット。ダウナーでデジタルでパンキッシュな演奏の上で、「もう限界!!」とSakiは叫んでいた。『限界圧縮人形』は彼女の心の叫び?!。力強く絶叫しながらも切れ味鋭いダンスパフォーマンスも見せてゆく。その動きの一つ一つから視線を外せなかった。サウンドは変態プログレッシブなスタイル。切れ味鋭いビートの上で、力強くステップ踏みながらSakiは『ネガポジmonster』を歌いだした。絶叫パートでは、観客たちも彼女に合わせ叫んでいた。その叫びをきっかけに、一緒にテンション上げながら暴れ続けていた。
「君と僕の未来を一人想像してみる」。激しいカッティングギターの音色が気持ちをガンガンに昂らせていく。ダイナミックな動きとおおらかな歌声を魅力に、Sakiは『未来を』を歌いだした。彼女自身は、みずからの世界へ没頭しては一人で熱狂のパフォーマンスを繰り広げてゆく。そのパワーに触発され、会場中の人たちも一緒にテンションを高めていた。
もの凄い熱量を持って演奏が炸裂。Sakiも身体が千切れんばかりの勢いで弾けながら、拳振り上げ観客たちを煽り出した。「何故、こんなに苦しいの!!」。『リアル』が場内に作り出した熱狂。間奏ではアクロバティックな動きも登場。激しくもダウナーな音なのに、ライブ自体はなんてエネルギッシュなんだ。モニターに足を乗せ、心の恥部をSakiは絶叫し始めた。暴走したロックナンバーの上で、彼女はマイクを両手でがっしりと握り『間違いダラけ』を突き付けた。表には出したくない弱さを彼女が絶唱に変えてゆく。その歌声は、会場にいる人たちにとってもリアルな心の叫び。だから、彼女に拳と一緒に絶叫を返し続けていた。

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FRUITPOCHETTE

今は東志栞のソロユニットとして活動中のFRUITPOCHETTE。激烈ラウド/エクストリームな演奏が炸裂。魂を熱く震わせる演奏の上で、東志栞がコケテッシュな魅力を振りまき『暴虐PARASITE』を歌いだした。彼女へ絶叫のエールを送る観客たち。激しい演奏と熱狂を、余裕の表情で受け止めては煽ってゆく。貫祿あふれたその姿が魅力的だ!!
ダイナミックな動きを見せながら東志栞が歌いだしたのが、暴走デシタルハードコアな『灼熱Drop』。轟く音が、彼女にとっては躍動的な動きを描くためのダンスミュージック。しっかり歌を届けながらも、場内へ絶叫飛び交う暴れの空間を描いてゆく。彼女の動きは一つ一つが躍動的。その迫力に、観ている側が自然と引き寄せられるのも納得だ。気持ちを熱く昂揚させる哀愁デジコア曲『蒼天Paradox』では、凄まじい速度で爆走する楽曲の上で、哀切さと情熱を抱いた歌を熱を持って伝えてきた。暴れるのが正義じゃない。心を魅了する歌に身体を揺さぶる演奏が加わるからこそ、魂が奮い立ってゆく。
身体を揺らすハードエッジなダンスビートが流れだした。『饒舌DieOut』を魅力にFRUITPOCHETTEは観客たちを横揺れさせてゆく。ハード&トランシーな音も、彼女や観客たちにとっては暴れるためのエクササイズミュージック。無我夢中で跳ね続ける様も納得だ。最後に突き付
けた『幻惑CHOCOLATEB』でも、FRUITPOCHETTEは切れ味鋭いダンスとパワフルな歌声を武器に、場内に止まない熱狂と絶叫を描き続けていた。暴走しながらも耳心地好い歌を届ける、それも東志栞自身が実力派だからこそ出来ること。

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ザ・ヒーナキャット

哀愁浪漫抱いた幻想歌謡ロック『あの日カラ』が、その場にいた人たちを、いなたい昭和な時代の小劇場へとタイムトリップさせた。ザ・ヒーナキャットの演奏を合図に、その空間は、小さな場末の劇場に様変わっていた。黒い影を背負った歌や演奏なのに、その物語へ強く強く魅了されてゆく。続く『ナツコイハレルヤ』でザ・ヒーナキャットは、黒い紫外線注ぐ、ときめいた夏へ連れ出した。けっしてギラついてなんかない、闇を背負った夏景色なのに、その匂いに心地好くまどろんでしまう。何時しかザ・ヒーナキャットの闇世界へどっぷりとハマッてしまうんだ。
ここは、おとぎの国?!。現実世界からトリップし、不思議な、幻想的な夏の楽園へ『ごきげん鳥』が導きだした。宴を彩るのは妖しい輪舞曲。深いまどろみを覚えながら、誰もがその舞台劇に心が釘付けになっていた。
幻惑的でハードエッジなダンスロックが弾けた。『夢中毒』が連れ出したのは闇のカーニバル。舞台上の2人の手招きへ、大勢の人たちが拳突き付け熱い繋がりを求めていた。大サビ前にはファンたちの合唱も。昂る場内の空気へ、ザ・ヒーナキャットは「恋がしたい×4」と『恋がしたい』をぶつけてきた。欲望のままに激しく疾走&絶唱してゆくひーちゃん。ときめいた心の欲望も、彼女たちが歌うと情念めいて胸に響いてくる。むしろ、闇を抱いた恋心こそがザ・ヒーナキャットらしさ。
ひーちゃんの幻惑浪漫なギターの旋律を合図に、演奏は情念渦巻くゴシックシンフォニックな『あげは』へ。雄大な黒い音の渦の中へ、黒い翼広げ飛び込んでゆく。ゆっくり奈落へ落ちながらも、まどろみ覚え羽ばたき続けていく。そんな不思議なトリップ感を心震えながら覚えていた。

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CREA

この日2回目のライブ。そんな理屈は、今、この瞬間のCREAには関係ない。幕が開く前から彼女たちは『GO+AHEAD』を演奏。NakiとHirokaは舞台最前まで飛び出し、観客たちを煽りだした。Nakiに至っては裸足だ。しかも、客席前のバーに足をかけ、完全に喧嘩を吹っ掛ける気持ちでぶつかっていた。間奏では観客たちが肩を組み合い、絶叫しながら身体を折り畳んでゆく。これも、「爆女祭」を通してお馴染みになった風景だ。激しさを継続させたまま『新曲(タイトル未定)』へ。突き上がった拳は、もう下りることはない。互いに魂込めた右ストレートをぶつけあう。そうしたくなる興奮が、この空間には産まれていた。正直、この5日間のCREAのライブの中では、一番人数は少なかった。でも、互いに本気になったとき、人数に左右されない興奮が産まれることを、CREAとファンたちはしっかりと証明していた。4人とも「爆女祭」のTシャツ姿だったところも、その気迫の現れだ。
演奏は止まることなく『ダリア』へ突入。魂を晴れな舞台へ連れてゆくエネルギッシュな演奏の上で、観客たちがタオルを振りながら熱狂の中で熱い抱擁を交わしあっていた。『Flap×Slap!』は、つねに会場を灼熱のダンスフロアーに変えてゆくナンバー。「飛び立てるはずさ」の声を合図に、誰もが演奏に合わせ満面の笑顔で跳ね続けていた。
「最高の叫びを聞かせて!!」、『REASON』が熱く昂った感情へ、もっともっと熱を注いでゆく。彼女たちは「叫べ!!」とけしかけてきた。観客たちは、その声を聞く前から全力で叫び続けていた。「叫べ」。その自然な熱狂こそ、ここにはとても似合う。叫びたいその衝動を、また明日も実感させてくれ。

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6日目の「叫べ!爆女祭 Vol.2」の出演者は…。

14日(土)のイベントに登場するのが、たんこぶちん/Party Rockets GT/Chirol/ガールズロックバンド革命/SORAMIMI/まなみのりさ/CREAの計7組。超熱気まみれのイベントになりそうだ。

PHOTO:山下弘毅
TEXT:長澤智典

「叫べ!爆女祭 Vol.2」
http://www.bakuonsai.com/
CREA
http://crea-music.com/pc/
FRUITPOCHETTE
http://frupoche.jp/
ザ・ヒーナキャット
http://theheanacat.com/#id65
2&
http://double-and.info/

―セットリスト―
CREA
『ReBORN』
『リフレイン』
『REASON』
『Flap×Slap!』
『GO MY WAY!』

2&
『限界圧縮人形』
『ネガポジmonster』
『未来を』
『リアル』
『間違いダラけ』

FRUITPOCHETTE
『暴虐PARASITE』
『灼熱Drop』
『蒼天Paradox』
『饒舌DieOut』
『幻惑CHOCOLATEB』

ザ・ヒーナキャット
『あの日カラ』
『ナツコイハレルヤ』
『ごきげん鳥』
『夢中毒』
『恋がしたい』
『あげは』

CREA
『GO+AHEAD』
『新曲(タイトル未定)』
『ダリア』
『Flap×Slap!』
『REASON』

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