2019年10月26日、活動休止から 1年2ヶ月、ロックバンド「CREA」が再始動となる 3マンライブを渋谷チェルシーホテルで開催した。共にライブを作り上げるのは、それぞれの道で出会い、交差し合ってきた BabooBeeそして Quince。フロアのファンもこの日のお祝いとばかりに、純粋に 2バンドのステージを十二分に楽しんだ。会場では「もう少し前にお詰めください」のアナウンスが入るほどの集結。準備は万端である。筆者にとっても 1年2ヶ月以上ぶりの CREA。期待?不安?変化? この時何を感じるだろうと思ったいたが、実際に感じていたのは CREAが始まるぞ、というシンプルな思いだった。
ついにその時が来た。幕が下りたまま SEと共に 響き渡る Nakiの歌声。1曲目は「Reincarnation」、「転生」である。様々な出来事を乗り越え、人とのつながりに支えられて遂げた復活を、CREAとして楽曲にまとめた記念すべき再始動チューン。リズムが入ると同時に幕が開くと、フロアは一気に最高の熱気で再始動した CREAを受け止めた。
Vo.Nakiのヴォーカルは一段と迫力を増し、ハイトーンも難なくこなして自分たちの想いを楽曲に、ステージにぶつける。Ba.Hirokaの変わらぬアグレッシブなアクションと身体に刺さる重低音。そして何より彼女の笑顔がこの日の楽しさを物語っていた。新加入となった Gt.Shinichirawと Dr.初輝。Shinichirawのギターは、シングルコイルのトーンを前面に出した繊細でバリエーションに富んだサウンドを奏でる。初輝のリズムを引っ張るスタイルのドラムは重く硬質。バスドラのトーンはメタルを思わせる重さを誇る。そんな組み合わせの新生 CREA。カッコいいじゃないか。
続いては「GO MY WAY!」。CREAの代表曲の一つでもあるこの曲が始まった時、1年2ヶ月ぶりという感覚はほぼ無くなっていた。いつもの CREAだ、そんな感覚であった。クレアリスト(CREAのファン)は後先考えずにアクセル全開(褒め言葉です)。身体を動かし、拳を振り上げ、キメでジャンプ!と、そこにある音と視界に心の底から楽しんでいる姿はさすがクレアリスト。ステージ上のメンバーも笑顔笑顔。間髪入れずに次の曲は「煩悩ガ→ル」。ここでもステージ、フロア共に会場は止まらない。畳みかけるように進んでいくメンバーとフロアの想い。
ライブはステージ、フロアと共に作るもの。この日のフロアは、これまでの CREAのファンに加え、この日初めて CREAを見る方も多かったはずだ。少しの緊張感は感じられたものの、この日のステージでロックバンド・CREAとしての確固とした世界を感じ、2回、3回とライブを重ねることで、必ず進化していくだろうという確信が持てた。この日のステージを初めて見た方にも、その進化をぜひ体感して欲しい。
再始動後初のMC。
「ただいま帰りました。CREAでーーーす!!」
「みんな、本当にありがとうございます。もう感謝しかありません・・・」
会場からも「おかえりーー!!」の大声援。新メンバー、初輝、Shinichirawの紹介と加入に至った経緯を報告。そしてこの日発売のシングル「Reincarnation」に収録されている新曲「Hello」へ。優しく暖かなメロディが会場に響き渡り、「Flying High」、「君のそばで生きていくこと」へと続いていく。「君のそばで~」での Nakiと Hirokaのヴォーカルのかけ合い。久し振りのはずなのに、そんな感じが全くしない。フロアも恐らく同じであろう。純粋にステージと向き合う、その姿と笑顔がとても眩しかった。
MCでは MV撮影の裏話と、この日のライブを共に作り上げた BabooBee、Quinceへの感謝を語る Naki。
「しんみりさせるつもりは無くて、今日はお祭りなんで」
「残りはみんなで盛り上がっていきたいんですよね」
フロア:「おおおおーーー!」
「盛り上がる準備できてますかーーーー!!」
後半戦、CREAはヤル気だなと。終盤に向けてフロアのファンも望むところ。新曲「GOOD MORNING SUNSHINE」から、Hirokaのスラップを堪能できる「Flap×Slap!」へ。かけ合いではフロアも大合唱で会場は熱気の渦へ。笑顔でフロアと見つめ合う Naki、感情いっぱいにベースにその想いを乗せる Hiroka、華麗なアクションと音色で会場を彩る Shinichiraw、そして筆者がちょっとクセになりそうな初輝のド迫力のドラム。この日新たにスタートを切る CREAの 4人。この日のこの絵をしっかり刻み込んでおこうとステージを見つめた。
そしてのラストは、そう「GO+AHEAD」だ。ここでこの曲を持ってきたらフロアは・・・あああ、やっぱりこうなるか・・・(褒め言葉です)。
「イケるかーーーー!!」「ウォォォォォォ!!」
「イケるかーーーー!!」「ウォォォォォォ!!」
ステージ上のメンバーも、フロアも、そして筆者も五感の全てを使って「GO+AHEAD」を楽しんだ。これが CREAだー!!と叫びたくなるような会場の空気。最後の熱狂を全員で、全身で楽しみ、CREAの再始動ライブは幕を閉じた。
フロアもこれだけでは終われない。「ク・レ・ア! ク・レ・ア!」のかけ声でアンコールをかける。拍手と共に再登場するメンバー。そして再々度、フロアのファンに感謝を述べる Naki。
「周りのバンドがガツガツ活動してて、自分達だけが止まってて、もう忘れられちゃうんじゃないかと思ってて、でも、こんなに待っててくれる人がいて。本当にありがとうございます」
フロアからは大きな拍手。Hirokaにマイクを向ける Naki。
「誰も来てくれなかったらどうしよう、復活するまでわからない状態で・・・」
メンバー募集時の話の流れで、応募当時のことを話し始める Shinichiraw。話す姿は華麗なステージングとは全く別の顔でボソボソと話し続ける。が、しっかりと笑いを取る。こんなキャラがここにいたとは・・・(褒め言葉です)
Nakiから今後の活動予定が発表され、アンコール曲は今の想いを伝えたい、と再度「Reincarnation」を披露。その選択は、以前からのファンも納得できるものだっただろう。メロディラインがきっちり CREAらしいこの曲、これからの代表曲に育っていくはずだ。
筆者にとって音楽は「人」。人と人とのつながりが、時には奇跡を生み、何かが前に進む瞬間が訪れる。以前との違いは存在する。それは事実。しかし過去と比較する必要も、過去を否定する必要もない。音楽は自由なものなのだから。
今、CREAは文句無くカッコいいロックバンドだ。
Photo: Tomoko Mizushima
Text: 大泉 繁
2019.10.26(土)
CREA再始動&リリース 3MAN LIVE『Reincarnation』
CREA / Quince / BabooBee
渋谷チェルシーホテル
1. Reincarnation
2. GO MY WAY!
3. 煩悩ガ→ル
4. Hello
5. Flying High
6. 君のそばで生きていくこと
7. GOOD MORNING SUNSHINE
8. Flap×Slap!
9. GO+AHEAD
Encore
1. Reincarnation
■リリース情報■
「Reincarnation」
2019.10.26 RELEASE
\1,500 / MGR-0001
1. Reincarnation
2. Hello
3. GOOD MORNING SUNSHINE
■ライブ情報■
2019年12月2日(月) 渋谷CHELSEA HOTEL
『“FROM UDAGAWA”vol.80
-CraZy MaFF 1st BEST MINI ALBUM「ORIGIN」Release Tour 2019-』
[出演] CraZy MaFF / Navy City / CREA / SHiNSENGUMi / Smily Tinky / 7 DAYS PAPARAZZI
[時間]OPEN 17:30/START 18:00
[代金]ADV. ¥3,000/DOOR ¥3,500(+Drink)
2019年12月21日(土) 渋谷clubasia
LAST MAY JAGUAR × exist†trace presents
『ロックヒロインFESTIVAL #03』
[出演] LAST MAY JAGUAR / exist†trace / リムキャット / ミライSpeaker / MARKET SHOP STORE / Quintet Queen Quest / CREA / and more…
[時間]OPEN 12:30/START 13:00 ◎再入場OK
[代金]ADV. ¥3,500/DOOR ¥4,000(+Drink)
「Reincarnation」MV
https://www.youtube.com/watch?v=WNnpQdgAv-II
Naki Twitter
https://twitter.com/Naki_vocal
Shinichiraw Twitter
https://twitter.com/pinompo5656
Hiroka Twitter
https://twitter.com/xxhirokaxx
初輝 Twitter
https://twitter.com/hatsuki_drummer
CREA オフィシャルサイト
http://crea-music.com/