Sirius、「Phoenix」リリース記念ワンマンライブレポート! Siriusは何度でも立ち上がる!

2025年5月5日、SHIBUYA CYCLONEにて、ガールズメタルバンド「Sirius」によるワンマンライブ・Sirius 2nd EP「Phoenix」RELEASE ONE-MAN LIVE「Phoenix ~Burning Through Limits~」が開催された。会場は立錐の余地も無いほどの入り。昨年11月以来となるワンマンライブ、その熱気と興奮をレポートする。

この日のワンマンを祝うゲストは、ジリオンモードプロダクションの先輩バンド「FullMooN」。迫力と楽しさで、あっという間に会場の空気を盛り上げる存在感はさすがである。会場のファンも準備万端、Siriusの登場が待ちきれない。

ステージが暗転、スクリーンにメンバーそれぞれの紹介が流れると、会場のファンは手拍子で今か今かとその時を待つ。幕が開き 1曲目のイントロが流れ始めると、会場のファンは両腕を上げ雄叫びと共に、その想いを一気にステージに向かって爆発させていた。ワンマン1曲目はアルバム「Phoenix」の代表曲、MVも公開された「Phoenix」。ステージ上のメンバー、会場のファンともに激しいヘッドバンギングで会場を一気にヒートアップさせていく。腕を降ろすことなく拳を振り上げ続けるファンに、笑顔でハードなサウンドを浴びせ続ける Sirius。これが Siriusのメタルだ。続けて「ZEAL」へ。

この日、Dr.Amiは目の手術を受けたことにより不参加となったが、Xでの発信で、手術は無事に終了したことが告げられ、メンバーそしてファンからのあたたかい言葉も発信されていた。そして何よりも、Amiの Siriusに対する想いと決意がひしひしと感じられた。次のライブこそ Let’s Amiigo~!!

この日は、Amiの代わりに 2人のドラマーがサポートする。前半のサポートドラマーは Empressの Dr.いおり。頭を振りながら Siriusの激しいドラムを奏でる。Ba.みさは、ニコニコと微笑みながら、重いフレーズを会場に叩きつけるそのステージングは堂々たる姿である。前回のワンマンで、Miwaに「緊張してる?」と聞かれ、「楽しい!!」と答えた彼女。この日もその楽しさと過激さが同居する見事なステージングを見せていた。Gt.菫、いつものように表情を変えずに凶悪なフレーズを叩きつけ、会場を見つめるクール・ビューティ。7弦を駆使したリフとテクニカルなソロを無表情で繰り出す彼女の立ち姿は、思わず見入ってしまう魅力を持っている。Gt.あにゃは、いつもにも増して元気いっぱい。顔をくしゃくしゃにしながら会場に笑顔を向け、ぴょんぴょん飛び回る彼女の姿を見ると、彼女が感じている楽しさ、嬉しさから、見ているこちらも楽しさと元気を感じてくる。菫とあにゃの完成されたツインリードも健在、要所要所で魅せる美しいハーモニーは、メタルの様式美をきっちりと表現している。そして Vo.Miwa。彼女のフロントパーソンとしての強さは盤石である。激しい演奏に乗せた美しいクリーントーン、ハードバラードでの想いを込めた歌唱、そして迫力の低音でブチかます激しさと、あらゆる表現力を持ったヴォーカリスト。ライブ中はずっと、彼女のステージからの「圧」に対峙することになる。各メンバーの気合の入ったハードな演奏に、畳みかけてくる Miwaの歌唱。楽しさと迫力と気合をストレートに感じられるメタルバンド Sirius。いいバンドだ。

「こんばんは!! Siriusです!!!」
「今日はこの CYCLONEを燃やし尽くしていきましょう、よろしくーー!!!」

会場は両腕を上げ、雄叫びを上げてステージに応える。燃え尽きる気満々なのが少し怖い(褒め言葉です)。

続いて緩急ある構成と美しいメロディラインが印象的な「夢見草」の後は、ハイスピードナンバーの「TRIGGER」、「LUCIFER」と連続で突っ走る。会場も全く負けずにステージに相対する。会場はもみくちゃ状態だ。心配になった Miwaから一言。

「1個だけ、たくさんの人に来ていただいてるので、怪我だけしないでね。みんなで安全に熱く楽しんでいきましょう! お願いします!!」

それほどまでに会場は熱気渦巻く空間になっており、前半ラストへと進んでいく。メタル様式美が美しい「TRIDENT」で心地良いメタルのシャワーを浴び、続いては「Fake you」。この曲に筆者は撃ち抜かれた。Gt.あにゃの単音リフが印象的なこの曲だが、立ち位置を変えずにリフを弾き、コーラスを入れる、ステージを飛び回る彼女とは違った「静のあにゃ」に、ギタリストとしてのオーラがヒシヒシと感じられた。メタル様式美の一つに「繰り返しの美学」がある。繰り返される単音リフが曲全体のグルーヴを作り出し、得も言われぬ心地良さを作り出している。カッケェ・・・ そして細かく変化するあのリフを、あのスピードでコーラスを入れながら弾き続けるのは、実は結構な難易度であることも付け加えておく。

そして重くダークな「烏鷺」へと続き、前半が終了となる。Dr.いおりはここまでの出演となる。

「ありがとうございます!!」
「みんな大丈夫? 窒息してない?」

ここで恒例のジャンケン大会で Siriusグッズの争奪戦へ。ジリオンモードのワンマンライブでは、これを楽しみにしているファンも多いだろう。あちあちジャンケン、ジャンケンぴゃーい! 和やかな時間を過ごし英気を養った後は、後半戦のスタートだ。

後半のドラマーはこの日ゲストで演奏もしていた FullMooNの Dr.葵。後半戦もトバす Sirius。「Playing Games」、「ADAMAS」、「朝月夜」とハイスピードナンバーをお見舞いする。会場のファンも一気に熱量を戻し、

「2人目のドラマーは FullMooN 葵さんーーー!!!」
「いつも助けていただいてます! 今日も一緒にアツくなっていきたいと思います!!」

ドラマティックな展開を魅せる「EDEN」、ヘヴィな「Reflection in the Darkness」と畳みかける Sirius。会場の熱量は落ちない。酸素は足りているのか?と思うほどの熱気が会場を包み込むが、おそらくファンはそんなことは気にしてはいない。全力で臨む彼女達に向かい、会場も全力で向かっているのだ(本当に褒め言葉です)。ここで Sirius恒例、あにゃの MCだ。

「ワンマンライブ、楽しんでますかーーーーーー!!!」(滑舌が良い)

さぁ、ついに終盤に突入する。ここでお約束のあにゃからの煽りが炸裂。

「まだまだあちあちメータルを浴びる準備はできてますかーーーーー!!」
「もっともっと行けますかーーーーーー!!」
「いーーくーーぞーーーーーー!!」

「Daffodil」、「Fly High」、「Polaris」とラストまで走り続ける Sirius。会場のファンもパワーを全く落とさずに腕を振り上げ、声を出し続ける。最後まで、ステージ、会場共に全力を出し切って相対し、文字通り一つの塊となって時間と空間の中を走り続けていた。

「We are Sirius. ありがとうございました!!!」

ワンマンライブ本編が終了した。もちろん即座にアンコールがかかる。すると前方スクリーンに映像が映し出され、9/21に ONE-MAN LIVE「Phoenix ~Burning for Revenge~」を開催することが発表された。この日参加できなかった Dr.Amiと共に開催するリベンジのワンマンライブである。続いて、Amiからのビデオレターが映し出され、ファンへの感謝、今の想いを語る Ami。

「みんなに会えなくて寂しかったけど、絶対に戻るぞという気持ちで頑張れました。支えていただき、ありがとうございます。これからも Phoenixのように強く生きて、魂込めたドラムを叩くので、よろしく!」

「Siriusのドラマーは私だーー!!」

「Let’s Amiigo~!!」の大合唱と共にスクリーンが上がり、そこにはドラムセットに座った Dr.Amiの姿が! 会場は狂乱の如く(褒め言葉です)雄叫びを上げ、Amiへの想いを叫び続ける。この瞬間の会場の空気には、言葉では表現できない様々な想いが充満していた。

「大変お待たせいたしました。ワンマンライブ追加公演決定しました!!」
「ぴゃーいーーー」

「アンコールありがとうございます! 会場に来てくださってる皆様、配信で見守ってくれてる皆様、皆様のおかげでこうしてワンマンライブが開催できます」
「これからもこの 5人で突き進んでいきますので、応援していただけたら嬉しいです。よろしくお願いします!」

アンコール 1曲目は「Maria」。Dr.Amiのドラムを叩く姿、サウンドを感じながら、この日までの心配、そして安心、喜び、様々な想いが交錯した。それは Miwaも同じであった。

「楽しいね!!」 「やっぱね、5人揃わないとね!」

シックな新曲「Anesthesia」、「Stardust way」、そしてラストに今回のテーマ曲「Phoenix」をもう一度、Amiのドラムで披露する。ハイスピードチューンでの Amiのアグレッシブなドラムプレイがやはり気持ちいい。

こうしてこの日のワンマンライブは終了した。会場からは Ami、そしてメンバー全員に対して大きな拍手が贈られる。最後に Amiが感謝の言葉を語る。

「みんな待っててくれて本当にありがとう! このメンバーだからこうやっていいライブもできるし、私も続けられてるし。本当に皆さん感謝しています。本当にありがとうございます!」

ファンからは大きな大きな拍手、Amiの元気な姿を見ることができ、ファンも安心したはずである。こうしてこの日のワンマンライブは幕を閉じた。

この日はいおり、葵、Amiと 3人のドラマーが登場、それぞれが確かな実力を持つため、それぞれのノリ、色を楽しむこともできた。しかし、アンコールで Amiが演奏を始めた時、髪を振り乱し、文字通り身体全体を使い、魂を込めてドラムに向かう Amiの姿を見て、

「ああ、やっぱりこれが Siriusか」と気づいた。

きっとこの 5人でしか出せない音がある。そこに Amiは欠かせないのだ。リベンジとなるワンマンライブを含め、Amiが復帰した今後のライブはさらに楽しみである。このことを乗り越えた Siriusはまた一つ壁を乗り越え、強くなっていることだろう。そう、Phoenixのように。

Photo: 越智雅也
Text: 大泉 繁

2025年5月5日(月祝)
SHIBUYA CYCLONE
Sirius 2nd EP「Phoenix」RELEASE ONE-MAN LIVE
「Phoenix ~Burning Through Limits~」

1 Phoenix
2 ZEAL
3 夢見草
4 TRIGGER
5 LUCIFER
6 TRIDENT
7 Fake you
8 烏鷺
9 Playing Games
10 ADAMAS
11 朝月夜
12 EDEN
13 Reflection in the Darkness
14 Daffodil
15 Fly High
16 Polaris

Encore
01 Maria
02 Anesthesia
03 Stardust way
04 Phoenix

【Sirius ライブ情報】

●『GIRLS ROCK REVOLUTION』
https://x.com/GRR_info
ガールズバンド6組による全国ツアー!!
出演:Risky Melody/FullMooN/Empress/RAIDEN/Sirius/LUCIDA

04/19 東京・下北沢VOICE FACTORY(終了)
04/20 仙台・MusicSpace BARTAKE(終了)
05/24 栃木・HEAVEN’S ROCK 宇都宮 2/3(VJ-4) (終了)
05/25 新潟・CLUB RIVERST(終了)
06/01 神奈川 ODAWARA Quest(終了)
06/21 静岡・Livebar Freakyshow https://tiget.net/events/384807
06/22 千葉・柏ThumbUP https://tiget.net/events/384809
06/28 名古屋・BARNEY’S https://tiget.net/events/384811
06/29 大阪・西九条BRAND NEW https://tiget.net/events/384813
07/03 東京・下北沢VOICE FACTORY(番外編)
07/04 東京・下北沢VOICE FACTORY(番外編)
07/12 北海道・札幌Solid https://tiget.net/events/399098
07/13 北海道・札幌Solid https://tiget.net/events/399100
09/06 愛媛・松山SALONKITTY
09/07 広島・CAVE-BE
09/18 東京・下北沢VOICE FACTORY(番外編)
09/19 東京・下北沢VOICE FACTORY(番外編)
10/31 沖縄・Remy’s 
11/01 沖縄・Output
12/12 東京・下北沢シャングリラ

●2025/6/8
クレフェスEXTRA-16
赤羽ReNY alPha
OPEN/START 10:50/11:20
ADV/DOOR 5,000/5,500(+1D)
配信 3,500
来場チケット▶イープラスのみ(整番順)
https://eplus.jp/sf/detail/4332690001-P0030001

●2025/6/14
甘い断頭台2周年記念ツーマンLIVE!!
〜星降る夜にカンシャカンゲキの処刑執行…♡〜
吉祥寺CRESCENDO
OPEN/START 17:30/18:00
ADV/DOOR ¥3,500/¥4,000(+1D)
①ticket▶︎
https://passmarket.yahoo.co.jp/event/show/detail/02uc39w472941.html
②バンド予約▶︎ DMorフォーム
https://surveyheart.com/form/648d393fa244f14b3be73d5e
入場順 ①→②→当日券
配信 ¥3,000
https://twitcasting.tv/c:crescendo_live/shopcart/357975
投げ銭
https://kichicre.thebase.in/items/98435038

●2025/9/21
Sirius 2nd EP「Phenix」RELEASE ONE-MAN LIVE
「Phoenix ~Burning for Revenge~」
SHIBUYA CYCLONE

Sirius Official X
https://x.com/Sirius_tw_

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