きみとバンド、Zepp 5大都市ツアーファイナル・東京公演ライブレポート! 思い出の Zepp Hanedaで描いた彼女達の夢!

2025年8月17日、ガールズバンド「きみとバンド」による「5th anniversary tour 2025 〜きみとZepp〜」ファイナル・東京公演が Zepp Hanedaにて開催された。ついにファイナルを迎え、メインの 1F席はソールドアウトとなった Zepp Haneda。ここ Zepp Hanedaは、2022年8月20日、彼女達がデビュー2周年を迎えて開催したワンマン「きみとZepp」を開催した地。そこから 3年、5周年を迎え、満を持して迎えたこのファイナル。全国から集結した「きみ」(きみとバンドのファン)達の熱狂と、彼女達が見せた成長をレポートする。

SEが流れ始め、ついにツアーファイナルの幕が開いた。ステージには紗幕(スクリーン)が用意され、SEに合わせて彼女達のシルエットと、鮮やかなライティングが映し出され、否が応でも盛り上がる会場。SEが終わると、紗幕が上がったまま 1曲目「キミコネクト」のイントロが流れ始める。森田理紗子が歌うイントロが終わり、バンドサウンドに入ると同時に紗幕が降り、メンバーが姿を現す。会場の「きみ」達は大歓声と共に、一気にその熱気を MAXにまで振り切った。このオープニングはいかん(褒め言葉です)。溜めに溜めてからの解放、トリハダが立つほどカッコイイ登場に、早くも強くなった彼女達の姿が現れているようだった。

時にクールに、時ににこやかにタイトなビートを刻み続ける Dr.大野真依、安定したベースプレイとキレのあるダンスを両立させる Ba.ゆきたん、ステージを飛び回り、会場の空気をグイグイと引っ張る Gt.Vo.清原梨央、圧倒的な歌唱、ダンスそしてトークも冴えわたる Gt.Pf.Vo.森田理紗子。この日が Zeppツアーの集大成、ステージ上の彼女達の姿は、楽しさ、自信、想いに溢れており、その存在はキラキラと輝いていた。これこそがステージに立つバンドマン、アーティストの姿である。

続く「こいごころ」では手拍子で楽しむ会場、そしてハードナンバー「So High!」でさらに熱気を煽る彼女達。ブレイク中に清原梨央が叫んだ「Zepp Hanedaーーー!!」に込められた想いに胸が詰まる。

「改めまして、きみとバンドです! よろしくーーー!!!」
「3年ぶりにここ Zepp Hanedaに帰ってきました、ただいまーーー!!」
「今日という貴重な日に、きみとバンドのライブを選んでくれてありがとう!
 最高のファイナルになるように精一杯盛り上げていきます!!」

会場は大歓声と拍手の嵐。そして「はなればなれ」、「rosemary」と続く。会場の「きみ」達は食い入るようにステージを見つめ、身体を揺らしながらその空気を楽しんでいた。

ここでリーダー・大野真依がファンに語りかける。

「きみとバンドは 8月15日で 5周年を迎えました。本当にここまでやって来れたのは応援してくださってるファンの皆さんのおかげです。本当にありがとうございます」
「5年前に愛媛で結成して、今まで本当に色々ありました。5年間、進んでは止まって、進んでは悩んで、そんな日々だったんですが、その 5年があったからこそ、今日この日を迎えられたと思っています。ありがとうございます」

会場からは大きな拍手が。続けることの尊さを身をもって経験した彼女達。あきらめずに続けてきた自信は、文字通り、今の彼女達の強さにつながっている。続いては森田理紗子がピアノを奏でるピアノセクション、「さよならリフレイン」、「ユメコイ」と続く。この Zeppツアーで聴く「さよならリフレイン」の破壊力はすさまじい。バンドサウンド全体から発せられる想いの塊がステージから身体を貫いてくる。本当にいいライブだ。

ここからは、Zeppツアーの目玉でもある be freeセクションに突入する。この Zeppツアーでの挑戦の一つであった be free。演奏だけでなく、会場と一緒に楽しむパフォーマンスを入れ込んだこのセクション。当初は彼女達も不安もあったとのことだが、お客さんに楽しんで欲しいという気持ちが十二分に伝わる構成で、他のバンドとは違う一面を持つことにもなっている。斜め上かと思われたこの挑戦だが、Zepp各会場では、大いに盛り上がるセクションとなっていた。難しいことを考える必要は無い。ただただ「楽しい」のである。

まずは「KISS」。森田理紗子のヴォーカルと共に、3人がキレッキレのダンスを披露する。そしてお待ちかねの「ヲタロック」。執筆時点では MVの再生回数が 192万回を超えている、きみとバンドからヲタクへのラブレター。振り付けのレクチャーも万全、4人がお立ち台に上って熱唱。ファン達も全力で飛び跳ね、全員の想いが Zepp Hanewdaに渦巻いていた。ヲタク・パワー・サイコー!(褒め言葉です)。

「すごい! みんなバッチリ! 本当に最高のヲタロックでした、ありがとう!!」

続いては「祝-iwai-」。ロックサウンドに乗ってメンバーが扇子を持ちながら踊り、会場に餅を撒く、そんな展開もすっかり普通に受け止める「きみ」達。むしろ待っていた感アリ。会場のファンはサウンドを楽しみ、飛び跳ねながら全力で餅をキャッチ! フリーだ・・・(褒め言葉です) この日は 2階にも客席がある。2階を目掛けて投げる担当は森田理紗子。「まかせてください」と語る彼女だったが、全く届いていなかったのがお茶目であった。

楽しいパフォーマンスに続いて、Zeppツアーのもう一つの見所「漫談コーナー」。内容はライブに来た方に留めるとして、この「漫談ファイナル」、森田理紗子はきっちりと締めてくれた。Zeppツアーを締めくくる見事なトークに続き、最後に彼女が決意を語った。

「2回目の Zepp Hanedaですけど、前回とは全然違う気持ちで、本当に強い気持ちを持ってこれたなと思ってます」
「だから私は人生をかけて、この人達(メンバー)に、「きみ」達に、恩返しをしていきます」

会場からはあたたかな拍手が贈られる。

「3年ぶりに、このメンバーで帰って来れてすごく嬉しいです。ありがとうございます」
「私達が絶対にみんなをあの場所へ連れて行きます。私達を信じてついてきてください」
「あの場所へ」

曲が始まった瞬間、ここでこの曲を持って来るか、とまたもトリハダ。彼女達の代表曲の一つとも言えるこの曲は、実は今回の Zeppツアー 4ヶ所では封印されていた。(以下は筆者の解釈です)今回の Zeppツアーでは、それ以前に目指していた「あの場所」(Zepp)で、次のことは考えずに全力で挑む、そしてファイナルを迎えて、次の「あの場所」(BUDOKAN)へ向かうぞ、という決意なのではないか、そんな事を勝手に思いながら、心地良いロックサウンドに身を委ねていた。

ここでお馴染みの清原梨央からの煽りが。

「皆さんまだまだ盛り上がっていけますよね??!!!」
「もっともっと声出せますかーーー?!!!」
「2階の皆さん、いけますかーーーー?!!!」

「Zepp Haneda全員で、みんないけるーーー?!!!」

ラスト 2曲、「恋のモンスター」、「∞YAKEN」で彼女達はその想いを、また感謝を会場に全身で届け、「きみ」達もその想いに応えるように拳を上げ、ジャンプし、全身でそれを受け止めていた。Zeppツアー・ファイナルの楽しい空間も終わりの時を迎えた。

「ありがとうございました!! きみとバンドでした!!!!」

即座にアンコールの声がかかる。このZeppツアー、回を重ねる毎にアンコールのコールの気合が増していく。気合入りまくりのコールの中、再びメンバーが登場する。

「アンコールありがとうございます!!!」

ここでライブの告知が。9/23には森田理紗子の地元・福井で、11/16にはきみとバンド誕生の地・愛媛で凱旋ライブが行われる。

「それでは最後に皆さん、私達と一緒に夏の思い出を作っていきましょう!!!」

アンコール 1曲目はお馴染みの「Spicy!」。ハッピーソングに合わせてタオルを、そして腕をブンブン振る「きみ」達。まだまだ楽しい時間は続く。

清原梨央が涙をこらえながら「きみ」達への感謝を語る。

「3年前にここ Zepp Hanedaでライブをさせていただいて、その時代は大きいステージは Zepp Hanedaが初めてだったんですけど、本当にすごい景色で、また絶対この景色が見たいと思ってやってきました」
「ここまで諦めずにメンバーみんなで、みんな(ファン)と一緒に走り続けてきたから、今日を迎えられたと思っているし、どの瞬間を思い出してもみんながいてくれたなって思います」
「これからも私達と一緒に同じバンドワゴンに乗って夢を追いかけていきましょう!」

曲は「きみとバンド」。彼女達を象徴する代表曲。壁にぶつかりながらも、あきらめず、「きみ」と一緒に前に進んでいく、その初心を忘れずに歩んできた彼女達。このファイナルでも、その想いを忘れずに「きみ」達に届ける。それも彼女達の強さの一つであると確信している。

最後に森田理紗子が感謝を語る。

「ファイナル本当にありがとうございました。1日目の福岡から始まって 6月から 8月、一緒に夏を走ってくれてありがとうございました。忘れられない 2025年夏になりました。本当にありがとう」
「Zeppツアーも夏もそろそろ終わってしまうけど、この後も楽しみをたくさん用意してますので、これからもついてきてください。本当に Zeppツアーありがとうございました」
最後の言葉で、ああ本当に Zeppツアーは終わってしまうんだ、という実感が湧いてきた。ラストの曲は「蝉しぐれ」。しっとりとしたサウンドに身をまかせ、ステージを一心に見つめる「きみ」達。そして最後の時を迎えた。

「ありがとうございました!!!!」

名残惜しそうに会場に手を振り、ゆっくりとステージを去る彼女達。切れ目なく彼女達の名前を呼び続ける「きみ」達の熱意。素晴らしいライブだった。しかし、この日は違った。「きみ」達は再びアンコールのコールを始めたのである。しかも大音量である(褒め言葉です)。

そしてメンバーが再々登場。

「ダブル・アンコール、ありがとうございます!!!」
「Zeppツアー無事完走ということで、お祝いの気持ちで餅撒きしまーーーす!!」

ダブル・アンコールは「祝-iwai-」で、再度会場に餅を撒く大盤振る舞い。ステージ、会場共に大騒ぎ(褒め言葉です)。そんな楽しい時間を共有し、一つになって楽しんだライブが、ついに幕を下ろした。こうして、きみとバンドの Zeppツアーは幕を閉じた。

様々な挑戦を行った今回の Zeppツアー、何よりもお客さんに楽しんで欲しい、そんな想いで突き進んだきみとバンド。全てのライブが素晴らしいバランスと完成度をもって、作られていた。「きみ」達も、今回のツアーを心から楽しんでいたのではないかと思う。彼女達自身の努力、楽曲、演奏、ダンス、トークのバランス、会長をはじめとしたスタッフの力、ライティングや特効などの会場効果の素晴らしさも光る、関係する全員の力が結集された非常に高い完成度を誇るツアーだった。ファイナルではツアーの集大成を見事に表現し、彼女達は明らかに階段を一つ上ったであろう。

思い出の地、Zepp Hanedaで満員の観客の前で堂々としたパフォーマンスを魅せたきみとバンド。想い続ければ夢は叶う、それを体現した彼女達の強さが光る、素晴らしいツアーであった。皆さんも同じだと思うが、これからしばらくは Zeppロスを発症することだろう。

Photo: 熊 博之
Text: 大泉 繁

きみとバンド
「5th anniversary tour 2025 〜きみとZepp〜」ファイナル・東京公演
2025.8.17 Zepp Haneda

01.キミコネクト
02.こいごころ
03.So High!
04.はなればなれ
05.rosemary
06.さよならリフレイン
07.ユメコイ
08.KISS
09.ヲタロック
10.祝-iwai-
11.あの場所へ
12.恋のモンスター
13.∞YAKEN

Encore
01.Spicy!
02.きみとバンド
03.蝉しぐれ

W Encore
01.祝-iwai-

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【ライブ情報】

〇2025/9/23(火祝)
福井あわら市 凱旋ライブ

〇2025/10/04(土)
ZEPHYREN × SHIBUYA THE GAME presents.『In The Family FEST 2025』
会場:THE GAME / CHELSEA HOTEL / STAR LOUNGE / Milkyway / CYCLONE / GARRET
(6会場サーキット開催)
OPEN 12:00/START 12:30
前売¥5,500 / 当日¥6,500 +1DRINK
livepocketチケット
http://t.livepocket.jp/e/itff2025

〇2025/11/16
愛媛 松山サロンキティ 凱旋ライブ
OPEN 13:00/START 13:30
チケット http://tiget.net/events/422513

【プロフィール】

○きみとバンド 公式 X https://x.com/with48263996
○大野真依 SNSリンク https://t.co/FVsAVG1kzh
○清原梨央 SNSリンク https://t.co/QsvTDLcK3V
○森田理紗子 SNSリンク https://t.co/ksLkL5TFlL
○ゆきたん SNSリンク https://t.co/W1inUkA7KC

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