GIRLS ROCK SPLASH!! 2016 Valentine’s Day ライブレポート!
<ODYSSEY Presents GIRLS ROCK SPLASH!! 2016 Valentine's Day>
全11組のガールズバンドが、バレンタインのチョコ以上に甘い熱狂をプレゼント!!
イベンターODYSSEYが定期的に開催中、これから伸びてゆくガールズバンドたちを集めたイベント「GIRLS ROCK SPLASH!!」。その冬バージョン「ODYSSEY Presents GIRLS ROCK SPLASH!! 2016 Valentine's Day」が2月14日(日)のバレンタイン当日にディファ有明で開催になった。出演したのは、Draft King/LoVendoЯ/Chu's day./Split BoB/ガールズロックバンド革命/凸凹凸凹-ルリロリ-/Le Lien/CANDY GO!GO!/Milkey Milton/Cyntia/Booing!!!の計11組。MCは、「GIRLS ROCK SPLASH!!」のレギュラーとして活躍中のハグてっぺいが担当。当日の熱狂を、ここへお伝えしよう。
Booing!!!
アイドリング!!!のメンバーだったYURICA(橘ゆりか)とLUCA(倉田瑠夏)の2人によるBooing!!!。♪We Are Booing!!!♪の掛け声を皮切りに、 ライブは気持ちをウキウキ弾ませるパーティチューン『SUNRISE』からスタート。真冬に真夏の光を降り注いでゆく感覚?!、無邪気に気持ちを沸き上がらせてゆくところがBooing!!!らしさ。
ブーイング(声援)に続き、飛び出したのがサッカーの応援ソング『Vamos Nippon』だ。爆走するパンキッシュな演奏の上で超陽気なアゲアゲソングが弾けてゆく。覚えやすいサビ歌を共に口づさみ、すぐに一緒に騒げるのが最高じゃない!!
情熱的な楽曲が流れだした、演奏が進むごとテンションもどんどん上がってゆく。『Passion』というタイトルに相応しい熱情ナンバーだ。サビでは、タオルを振りながら大騒ぎ!!ドラマチックな構成を描いているように、1曲の中で次々と上げの表情が変わってゆく様もこの楽曲の嬉しい醍醐味。
荒々しい演奏が炸裂。何処かダークな面も加えながら、『Yourself』を通しクールで凛々しい面もBooing!!!が見せだした。とはいえ、サビではしっかり開放的な表情を描いてゆくところもBooing!!!らしさ。
爽やかな、晴れた演奏が場内に広がりだした。何処かセンチメンタルな香り携えつつも、思いきり青春を謳歌してゆく姿が見えてくる『オーバーラップ』の登場だ。身体に熱を与えてゆく歌も魅力だが、心へ込み上げゆく熱を感じさせる曲調も嬉しいじゃない。
最後は、会場中の人たちが手拍子や拳振り上げ、心開放し、声張り上げはしゃぎ続けた『ユルネバ』だ。楽曲が進むごと気持ちに次々熱が重なってゆく理由もあり、会場中の人たちの動きもどんどん大きくなっていた。イベントのトップを飾ったBooing!!!。会場にしっかり熱を集めてくれたようだ。
Milkey Milton
なんてセンチメンタルな歌だろう、とても熱を持った曲調なんだろう。哀切さと情熱二つの表情を1曲の中でクロスさせながら、女の子の秘めた心模様を届けてゆく。Milkey Miltonが冒頭に持ってきた『voice』に触れながら、甘酸っぱい高揚を胸に感じていた。
楽曲は、一気に明るさを持って弾けだした。乙女のドキドキときめく気持ちをそのまま歌や演奏に投影しながら『シークレットガール』が駆けだした。一緒にウキウキを感じたい、共にドキドキ震えたい。そんな、にやつく興奮を覚えていたい気分だ。
今にも心の涙腺が崩壊しそうな儚さや切なさを気持ちの奥から連れだしたのが、哀切なバラードの『線香花火』。ひと夏で散った恋物語が、歌や演奏を通し心のスクリーンへ映し出されてゆく。だから一緒に涙を連れて、彼女たちと想いを分かちあいたかったのかも知れない。
ふたたび演奏は光を持って駆けだした。拳振り上げ、声張り上げて騒ぎたい。そんなワクワクした高揚を、『Oh Yeah!』を通してMilkey Miltonが連れ出した。客席前方では全力で飛び跳ねる人たちも。情熱が、どんどん上がってゆく…。
激しく熱を持って攻めゆく演奏、凛々しく高らかに歌いあげてゆくヴォーカル。なんて魂を躍動させる曲なんだ。沸き上がる感情導き出した『Don't cry goodbye』に合わせ、騒がずにいれるわけがない。
最後は、会場中の人たちとタオル振りながら"はしゃぐ一体化"を覚えた『プレイボーイ』だ。誰もが笑顔浮かべ、この瞬間の熱狂を身体に刻もうと騒ぎ続けていた。この楽しい興奮を忘れたくない記憶にしていたかった。
ガールズロックバンド革命
ぶっ太い音をぶつけるようになったなぁ、ガールズロックバンド革命がド頭にぶつけた『MOMENT』へ触れた瞬間に感じた気持ちだ。どんな大きな会場だろうと、自分たちの等身大な想いを伝え得るだけの表現力を彼女たちは身につけてきた。これも、数多くのライブを積み重ねた成果なのは間違いない。この日も粗削りとはいえ、沸き上がる感情のまま力強く演奏を叩きつけながら、ガールズロックバンド革命はライブの幕を開けていった。
歪みを持った音を鳴らし、演奏はさらに速度と荒々しさを増しだした。『ランナーチェイス』が牙を持って客席へ襲いかかってゆく。ザクザクとした演奏へ身を預けながら、高ぶる気持ちを胸にずっと感じ続けていた。途中、メンバーとのコール&レスポンスも。後ろで傍観している人たちさえも最後にはしっかり巻き込んでゆくエネルギッシュさこそ、今の彼女たちの魅力をつかさどる一つ。
クールでスリリングな幕開け。が、合図をきっかけに演奏は一気にパワーを上げて襲いかかってきた。荒ぶる気持ちのままに、彼女たちは『ORDEAL』を突きつけてきた。つねに攻めの姿勢を忘れない。むしろ、襲いかかるくらいの勢いで立ち向かってゆく。その気迫が下手糞ながらも説得力を持った演奏に反映され、触れた人たちの気持ちを熱くたぎらせてゆくのかも知れない。
ガールズロックバンド革命流開放ロックチューンの『sparkling smile』では、カラッとした青春の風景を彼女たちは歌を通し届けてくれた。ドキドキとした恋のときめき。♪君が笑うそれだけで幸せに感じるのは僕だけじゃないんだよ♪、彼女たちの歌に触れている間だけは、誰もが青春の真っ只中にいる気分で恋心にときめいていた。ガールズロックバンド革命の歌が、最高のスマイルをみんなの中から引き出してくれていた。
最後は、ガールズロックバンド革命の顔とも言える『声』だ。この歌に触れたとたん、身体中が嬉しいくらい武者震いを覚えてゆく。このゾクゾクっとした興奮を味わうだけでもガールズロックバンド革命のライブを観る価値があると素直に思ってしまう。♪届け、響け♪。その魂の叫びに触発され、ともに叫ばずにいられない。これは、僕らが明日へ進むためのアンセム。未来へ歩みための想いを分かち合う宣言歌だ。♪僕が君を守るから♪と彼女たちは歌ってくれた。同じようその言葉を、僕らもまた彼女たちへ届けたい。これからも共に光へ向かって進み続けてゆくためにも。
Split BoB
演奏が始まると同時に場内中から沸き上がった絶叫と高ぶりだした熱狂。その気迫に負けじとパワフルに、でも、しっかり楽曲が持つ哀切な表情も際立たせながらSplit BoBは『Parallel World』を奏でだした。
騒ぐというよりは、高ぶる気持ちを歌や演奏に投影してゆく高揚ナンバーだ。その表情でさえも、観客たちは炸裂させた気持ちを舞台上へぶつけてゆく。むしろ、そうせずにいられない。その熱を交わし合う関係でいられてるのが、今のSplit BoBの強みだ。
「熱い想いを込めて」。続く『BE READY』では、Split BoBもエネルギッシュに「やったるぞ!!」パワーを炸裂。ぶっ太い音が熱を持ってガンガン上昇してゆく。序盤は爆発したい気持ちをグッと溜め込みながら。サビで一気に気持ちを解き放ち、彼女たちは感情の塊をガンガンぶつけていった。いや、ただ熱いだけではない。抑揚を持った歌だからこそ、演奏面でも巧みに興奮の起伏を作り上げていた。歌の表情の変化に合わせ気持ちも振幅してゆく、その表情豊かな面描き出す様が今のSplit BoBの嬉しい魅力だ。
中森明菜のカバー曲『少女A』では、原曲以上にあばずれ感を描きながら、粋も甘いも?!少しはわかる大人だからこその心模様を持って歌いかけてきた。妖しくヤバいワイルドな香りを持った『少女A』。むしろ、大人成り立ての彼女たちが歌うことで楽曲へリアルさが増していた。
「行くぞー!!」。ライブでつねに熱狂を描き出す(時にはダイブも飛び出す)フルスウィングなパワフルロックナンバー『スターになれない』が飛び出した。これまで溜まった感情を、ここぞとばかりに発散させてゆく観客たち。舞台上のメンバーらも戦いを挑む姿勢のもと、たぎる熱情を歌や演奏に変え、ガンガンにぶつけていた。
興奮渦巻く場内へ叩きつけたのが、Split BoB流ダンサブルなディスコロックソング『スパイス』だ。激しくファンキーに揺れる演奏に触発され、手を上げ踊りに興じてゆく人たち。疼く身体の躍動を止めるなんて不可能。その身がはしゃぐままに踊り続けてこそSplit BoBのライブ、それこそがSplit BoBの作りだしたロックなパーティ空間だ。
「今の私たちの想いをギュッと詰め込んだ曲です」。最後に届けたのが、前向きに揺れ動く気持ちをそのまま投影、空へ向かって想い解き放つ表情携えた『pop my color』。明るいカラフルな色の中のところどころから暗い色が見えてくるのも、彼女たちの心模様がリアルに投影されているから?!。切なさも含みつつ、しっかり心に光を与えてくれる。だからまた、彼女たちと一緒に明日に夢を感じていけるのかも知れない。
Le Lien
全員女子高生でいられるのも3月まで。そんな日々を惜しむよう、この日も制服姿で舞台へ登場したLe Lien。冒頭を飾ったのは、青春の輝き抱かせるスプラッシュしたポップチューン『Everytime』。眩しいトキメキ抱かせる楽曲に触れ、全身でフレッシュな香りを届けてゆく姿を見ながら、真剣にライブを楽しんでゆく様に嬉しいドキドキを覚えていた。大人になって忘れてしまったトキメキを、彼女たちはリアルに伝えてくれる。そこへ夢中になりたくなる。
感情のスイッチをロックなモードへシフト、Le Lienは、チームしゃちほこのカバー曲『抱きしめてアンセム』を元気いっぱいにぶつけてきた。楽器を奏でることもあり、凛々しい姿も見せながら。でも、その歌や演奏からは気持ち弾けてゆく乙女のパワーを感じていたのも事実。10代だからこその無邪気で破天荒な魅力を抱かせてくれる。そんなLe Lienに強く惹かれてしまう。
彼女たちの魅力を満載した、『がんばりDoki』が登場。青春の真っ只中にいるからこそリアルさ覚える言葉の数々。むしろ、少女たちが等身大な気持ちでドキドキとした毎日を歌うから、触れた人たちも4人へ有りし日の自分の青春を重ね合わせてゆく。いや、細かいことはどうでもいい。この歌に触れ、ただただ笑顔浮かべわちゃわちゃ騒ぐことが楽しいし、胸が熱くなれる。それを味わいたくて『がんばりDoki』を、Le Lienを求めてしまうんだろうな。この歌に触れてると、彼女たちに励まされている気持ちにもなれる。
同じく、青春の色づきを覚えたのが『Be My Boyfriend』だ。青春映画の1シーンを、僕らはLe Lienと一緒にライブを通して体感していける。この瞬間だけは、彼女たちがヒロインで、僕らがボーイフレンドになれる(女の子もそう??)。それを味わいたくて青春メッセンジャーのLe Lienへ会い(愛)に行くんだろうからね。
最新シングル『斬鉄剣』は、Le Lien流雅なパワフル和ロックナンバー。触れた人たちをバッサバッサぶった斬るパワーをぶつけ、場内に熱い風を吹き込んでゆく。途中出てくる♪スーパスパスパスッパー♪の掛け合いでは、メンバーとファンらで一緒に振り真似してゆく場面も。この手の凛々しく攻めゆく姿も、未来のLe Lienを形作る嬉しい魅力となりそうだ。
最後に、今年3月に高校を卒業するMinamiにとってはリアルな想い?!。夢を持って新たな始まりを迎える人へ向けた応援歌『君に幸あれ』を演奏。ちょっぴりセンチな、でもLe Lienが歌うからこそ、その切なさの中にも輝きを覚えてしまう。笑顔を胸に旅立ちを迎えられる。それって素敵なこと。忘れたくないその気持ちを、Le Lienは最後に晴れやかに届けてくれた。
Cyntia
麗しくも、何処かもの悲しい旋律と歌が場内にゆっくりと広がりだした。Cyntiaのライブは、透明感あふれた美しいバラード『White Stock』から幕を開けた。演奏力や歌唱力には定評のあるバンドのよう、誰もが舞台から零れ落ちる旋律の滴の数々を心の器に受け止めては、哀切な想いに浸り続けていた。なんて美しくも儚い衝撃なんだろう…。
一転、気持ちに晴々とした光をたっぷり注ぎだした。会場中の人たちが大きく手を振り、心一つに歌や演奏に酔いしれた『Jewel Stars』だ。何処かセンチな香りも抱きつつ、でも演奏からはキラキラとした眩しさも感じていた。もちろん、軸には重厚な匂いも漂わせつつね。でもそれ以上に、心の曇りをどんどん消し去ってゆく開放的な歌に、想いへ、強く強く惹かれていた。
とても情熱的で激しい、Cyntiaの激な表情が描き出されてゆく『暁の華』の登場だ。躍動的だが、そこには爆発寸前の高揚も渦巻いている。そのギリギリな境界線の上で煽ってゆくからこそ身体がウズウズし、何時しか手を振り飛び跳ねていたのだろう。
「バター」「バカ」とコール?!が飛び交ったシニカルなMCに続きぶつけたのが、激しさと開放さをクロスさせた、雄大かつ激烈てダンサブルな『ZOOOOOO!』だ。演奏の中へ浸っていると、頭からっぽにはしゃぎ続けていたくなる。凛々しくパワフルなのに、身体は心地好く横揺れしてゆく。その感覚がとても気持ちいいじゃない!!
最後は、駆け上がるようザクザクとしたギターサウンドが炸裂。触れてる間中、気持ちがガンガン天を翔け続けていた。『Fly away』が与えたのは、たぎる情熱をどんどん解き放ってゆく心地好さだ。さすが酸いも甘いも知り尽くした?!大人な女性たち。懐深く、でも、触れた人たちの感情を嬉しく震わせてゆくCyntiaの歌世界。まじ、格好よくねぇ?!
CANDY GO!GO!
何時ものオケスタイルではなく、この日はバンドを従えて登場したCANDY GO!GO!。今宵は重量感のある演奏を背にしてという理由もあるのだろう、普段よりも広いステージという好条件も加味されたせいか、何時も以上に攻めの姿勢で。何よりも、ダイナミックなステージングを彼女たちは披露していった。
ライブは、ド頭から熱いエールの交わし愛(あい)からスタート。ザクザクとしたギターサウンドを魅力に据えた『神様のイジ悪』の上で凛々しくパワフルに、何よりも、気迫を超え気合いで歌をぶつけてゆく姿勢がハンパなくロックしているではないか。バンドを従えたときのCANDY GO!GO!のステージング、ヤバいくらいにゾクゾクさせてくれるじゃない!!
クールでワイルドな、女豹のような姿勢で観客たちを煽ってゆく彼女たち。メジャーデビューシングル『overdrive』の登場だ。もともとロックなイズムを詰め込んだ曲のように、バンド演奏でこそ楽曲の持つ重さが存在感を持ってせまってくる。もちろん、メンバーの一体化して煽る歌の迫力も、背景の音に力をもらい、何時も以上に力を増して胸に突き刺さってきた。
腹の奥底へズンズンと響く演奏の上で、妖しく煽り出すメンバーたち。何時も以上にサディスティックでデンジャラスな匂いを振りまいた『絶対加速少女C』のなんてヤバいことか。何時もとは異なる、チクチクではない、痛い長い刺をグサグサ刺されたような感覚こそが、この日のライブの醍醐味なのは間違いない。
心地好く疾走した演奏が炸裂。なんてキラキラとした輝きを放つ歌なんだろう。『シンデレラコール』が気持ちをくしゃくしゃ嬉しく武者震いさせてゆく。 スリリング??。確かに、そうだ。でも、それ以上に心をドキドキワクワクさせる緊張感を持った衝撃を、今宵の『シンデレラコール』に感じていたのも、確かだ。
世界のなぎさりんの歌をリードに8人の歌声が重なりだした。力強いハーモニーを後押ししてゆく演奏。ドラマチックで情熱メロディアスな表情を魅力にした『そしてまた逢えると云うよ』を、舞台を目一杯駆使して歌い踊ってゆくメンバーたち。胸撃つ高揚メロウな歌が今宵は力強い躍動性を加味して心に響けば、魂震わせ暴れたくなる衝動さえも与えてくれた。間奏で見せたCANDYST(ファン)たちのエールやサークルモッシュも、何時も以上に熱いパワーを持っていたのは間違いない。
最後もザクザクとしたラウドな演奏を背景に、感情フルスロットルで『おとなの事情』をCANDY GO!GO!はぶつけてきた。舞台上と客席の高ぶる気持ちが一つになり生み出された絶叫と熱狂。彼女たちが求めていたのは、触れた人たちの気持ちを野生に変えてゆく剥きだした感情と感情とのバトル。最後には、しっかりとその答えを導きながら、CANDY GO!GO!タイフーンがこのイベントを嵐 (荒)らしていった。
凸凹凸凹-ルリロリ-
いきなり感情のギアをトップにぶち込んだ気分。凸凹凸凹-ルリロリ-が冒頭にぶつけたのが、気持ちをクライマックスまでガッと引き上げてゆく情熱歌謡ロックナンバーの『ハイヒールキック』だ。今宵のメンバーのテンションが、いや、舞台上から放つ"挑む気迫"がハンパなく凄まじい。そのエナジーが演奏を通しガンガン伝わってくるからこそ、見てる側の気持ちも全力でぶつかってこそとなっていたというべきか。これも4人の自信の現れであり、今の凸凹凸凹-ルリロリ-が何をどう表現していきたのか、その指針を明確にしているからこそ生み出された迫力と言えようか。
お馴染み♪Everybody Go!!!♪のやり取り。勢いよく駆け続ける激烈ロックンロールナンバー『Everybody Go!!!』が生みだした、熱いコール&レスポンス。今宵の凸凹凸凹-ルリロリ-の煽りはハンパない。こんなにもロックなイズム全開でぶつかってゆく姿は、正直これまで体感したことがない。とくにヴォーカルひなこの気迫は、途轍もなく凄まじい。可愛さを身にまとった野獣たちがポップにチャーミングに暴れまくる。そんな可憐な衝撃が、この日のライブにはあふれていた。
「もっと熱いライブをしていいですか!!」。原曲以上に迫力と熱気を増して轟かせたのが、カバー曲の『Don't say lazy』だ。挑発するように歌い奏でる理由もあるせいか、身体中の血が火照って火照ってたまらない。もちろん、客席が暴れ祭りになっていたことは言うまでもない。それにしても、なんてパワー感増した演奏なんだ。このエネルギッシュな姿でガシガシせまられたら、熱狂にメロメロになるのも納得だ。
ザクザクとしたギターサウンドと凄まじい低音叩き出すリズム隊との絡み、ポップでチャーミングな『クロブチメガネとベビードール』がギラギラなロックの炎燃やした姿となって迫ってきた。タオル振りまわし、絶叫を上げ続ける観客たち。何時しか場内にはロックフェスの会場のような興奮の様が描き出されていた。
最後の軽快ポップチューン『Sunny Ride』でも、眼前にガッとせまってゆく臨場感を持って歌や演奏が襲いかかっていた。その迫力に刺激され騒がずにいれるわけがない。ヤバいね今の凸凹凸凹-ルリロリ-、可愛い八重歯が魅力のキュートな子たちだと思ってたら、一瞬にして相手を虜にする毒牙を笑顔の裏に隠した可愛い小悪魔的な存在だった。でも、そのワイルドさへ、さらに気持ち惚れ込んでしまったのも事実。これからどんな風に進化していくのか、ポップモンスターが脱皮してゆく、その瞬間を今宵味わえた気分だった。
Chu's day.
その音が流れた瞬間、そこは一瞬にしてリアルな青春映画を彩る一つのシーンに様変わっていた。Chu's day.の奏でる心地好く弾む『Cycling』に触れ身体を揺らしながらも、心のスクリーンには、爽やかな風を感じながら自転車漕いでワクワクときめいてゆく風景が映し出されていた。一つ一つの楽曲が、触れた人を物語の登場人物へと招いてゆく。だからChu's day.の歌が好きなんだ。
キラキラとした輝きを胸いっぱいに受けながら覚えた恋したときのドキドキ感に、気持ちのバクバクが止まらない。場内には、演奏に合わせ心地好く飛び跳ねてゆく大勢の人たちの姿が広がっていた。♪君が笑うただそれだけでどんな悲しみも消える光だから♪、そんな元気のマジックを『愛の光』がくれるんだ。そのマジックを導き出す鍵は、もちろん♪愛の光♪という歌だからね。
ゆったりと、でも心地好い重量感を持って『HOT GIRL』が響きだした。次第に速度とテンションを上げてゆく演奏。ウキウキが??。いや、ズッと胸のバクバクが納まらないどころか、どんどん大きくなっていく。Chu's day.のライブに触れていると、そんなドキドキハラハラなときめきが次々と胸の中に増えていくんだよ。だから会場には、笑顔の花がそこいら中に咲いていたんだろうなぁ。
スリリングなムード携え、凛々しく『GAME』で攻めだした。マイナー調の楽曲を通しパワフルに煽ってゆく。その様に、クールな緊張感も覚えていく。何時しか場内からは無数の拳と絶叫が飛び交っていた。どんどん熱を帯びてゆくステージ。このスリリングさ抱いた心地好さが、たまんない。
♪Rocking Shoesで旅立つドアを開くの♪。気持ちへワクワクとした冒険心を熱く注入してゆく『Rocking Shoes』が流れだした。何かを始めようとするとき、この歌が力強く背中を押してくれる。気持ちを前向きに、心に、未来へ羽ばたく翼を与えてくれる。歌を通し希望へ跳び出せるって、最高のドリームマジックじゃない。その翼をChu's day.が、『Rocking Shoes』がつねに与えてくれるんだ。
最後は、『GROLY DAYS』だ。誰もがタオル振りまわし、舞台上にきらめく光の中へ気持ちをダイブさせていた。彼女たちの歌から輝く日々の鍵を受け取り、その歌を暗証番号に、それぞれが抱く眩しい理想の物語へ心ときめかせていた。
Chu's day.の歌は夢を与えてくれる。その夢は、自分が求め描きたい理想となる夢だ。その一つ一つの扉を開く鍵が、Chu's day.の歌。だからChu's day.のライブに足を運び、見たかった興奮と喜びを感じようとしていくのかも知れない。少なからず、自分はそうなんだ。
LoVendoЯ
これはホントの恋?!、それとも偽りの愛??。冒頭を飾ったのは、複雑な恋愛を描いた2月24日に発売となるシングルの『イツワリ』だ。かなり挑発的に、しかも艶めいたムードを抱きながら、れいなとおかまりの二人はセクシーに歌いかけてゆく。もともと妖艶と可愛さの二面性を持っているバンドだけに、二つの要素を巧みに重ね合わせつつも、ちょっと黒い系の艶っぽさや歌謡ムードも加えアプローチしてきたところが刺激的だ。激情で妖艶で歌謡な三要素を混ぜ合わせたらこんなにも挑発的なLoVendoЯが見られるとは、素敵な発見じゃない。
ヘヴィなギターサウンドが炸裂。ラテンビートとラウドな音楽性をミックス。LoVendoЯ流魂沸き上がらせる激情ダンスロックナンバー『いいんじゃない?』が飛び出した。音源の数倍増しで重量感持った音を歪ませるギター陣。その迫力に身体もビンビンしびれっぱなし。それ以上に、歌謡ムード携えた歌を歌う二人の声色や動きがとても色気を持ってセクシーにせまっていた。多彩な色を混ぜ合わせたはちゃめちゃな楽しさもまたいいんじゃない?!
勢いを携えたまま『渚のシチュエーション』へ。歌はとても親しみやすい歌謡ポップしているのに、演奏は重量さを持って弾けていた。むしろ、その不思議なバランスを持った臨場感が、ライブで触れているときは最高に気分を上げてゆくハイテンションな音楽になる。場内でも、触れた瞬間から自然とノリに身を預けられる楽しさに触れ、大勢の人たちが声張り上げはしゃいでいた。この曲を歌う二人を見ていたとき、その姿へ現代に甦り思いきりロックなムードに酔いきった現代のピンクレディーのような色気と雰囲気さえ感じていた。
最後は、2月24日に発売になる両A面シングルのもう一つの表情『宝物』を演奏。歌詞は、田中れいなの実話をもとに本人が作成。楽曲は、胸にジーンと染み渡るバラートスタイル。艶めいたギター陣の旋律に心揺れつつ、れいなとおかまりの強く気持ちを込めた歌声が、心に愛おしい想いの欠片を次々届けてゆく。その一つ一つの破片に映し出された想いや思い出へ触れるたび、つい自分の気持ち体験と重ね合わせジーンとしてしまうことも。なんて素敵でハートフルな歌なんだろう。会場の人たちも、LoVendoЯの歌へじっと耳と心を傾けては、彼女たちが届けた歌のプレゼントをしっかりと受け止めていた。
Draft King
「全力で騒ぎまくれー!!」。イベントのトリを飾ったDraft Kingは、感情を熱く掻き立ててゆくパーティロックチューン『アブラカタブラ』をぶち噛ました。会場中の人たちが熱狂の呪文呼び起こした熱に浮かされ、タオル振りながら大騒ぎ。彼女らがこのイベントのクライマックスを描き出すバンド。Draft Kingのメンバーも観客たちも、最後の熱狂をともに分かち合おうと、最初から熱気の抱擁を交わしあっていた。楽しいね、この感覚が。
勢いを携えたまま演奏は、同じくパワフルなパーティロックナンバー『エレクトリック』へ。上がり続ける?!、そんなの当たり前。ただただ熱狂へ熱中夢中になっていたい。Draft Kingがプレゼントしてくれたのは、余計な思考脱ぎ捨て裸の感情で大騒ぎしようという楽しい音楽の招待状。その招きに応じなきゃもったいない。だって、舞台上の4人がやたらはしゃいでいるんだもの。
ここでt.A.T.uのカバー曲『The Things She Said』を、日本語の歌詞も一部加える形でクールに披露。今でも爆発しそうな感情を寸止めしながら、むしろ、今にも破裂しそうな感情を零しながら歌うことで、より切ない心の叫びが痛く胸に響いてきた。
崩壊寸前な感情に心がバラバラになりそう?!。悲しみの中から希望をつかもうと手を伸ばす声色を持って、ときにはメンバーの美しい声も重ね合わせ、バラード『満月』をDraft Kingは届けてきた。とても音数を抜いたシンプルな演奏だからこそ、壊れそうと期待との境界線で揺れる切ない心模様が臨場感を持って響いてきた。誰もがじっとその姿を見入ってゆく。むしろ、目が放せないほど、その歌と演奏に心が釘付けになっていた。
明るく開放的な表情を持った『This is me.』が響きだした。とても抑揚を持った、ネガティブそうに見えて、しっかり光を見据えてゆく歌。だからこそ揺れ動く歌と演奏に共鳴し、優しく身体揺らしながら、自身の気持ちと想いを重ね共感の握手を交わしていた。この歌が持つ大きな振幅を持った演奏、なんて心地好い嬉しさを与えてくれるんだろう。
最後は、ふたたび会場へ熱狂の風を吹かせた『Hey My Love』だ。攻め攻めなロックンスールナンバーが、身体にグサグサと刺激の弾丸を撃ち込んでゆく。誰もが感情上げてゆくロックマジックの虜になり、拳振り上げはしゃぎ続けていた。最後の最後まで気持ち振り絞る熱気をDraft Kingが届けてくれた。まさに、イベントの最後を飾るに相応しい甘い熱狂のプレゼントだった。
シーズン毎にイベントを開催中の「GIRLS ROCK SPLASH!!」。定期的にWebをチェックのうえ、次の開催も楽しみに待ってていただきたい。
Photo: ヨアン・クロション、三村愛
Text: 長澤智典
―セットリスト―
Booing!!!
『SUNRISE』
『Vamos Nippon』
『Passion』
『Yourself』
『オーバーラップ』
『ユルネバ』
Milkey Milton
『voice』
『シークレットガール』
『線香花火』
『Oh Yeah!』
『Don't cry goodbye』
『プレイボーイ』
ガールズロックバンド革命
『MOMENT』
『ランナーチェイス』
『ORDEAL』
『sparkling smile』
『声』
Split BoB
『Parallel World』
『BE READY』
『少女A』
『スターになれない』
『スパイス』
『pop my color』
Le Lien
『Everytime』
『抱きしめてアンセム』
『がんばりDoki』
『Be My Boyfriend』
『斬鉄剣』
『君に幸あれ』
Cyntia
『White Stock』
『Jewel Stars』
『暁の華』
『ZOOOOOO!』
『Fly away』
CANDY GO!GO!
『神様のイジ悪』
『overdrive』
『絶対加速少女C』
『シンデレラコール』
『そしてまた逢えると云うよ』
『おとなの事情』
凸凹凸凹-ルリロリ-
『ハイヒールキック』
『Everybody Go!!!』
『Don't say lazy』
『クロブチメガネとベビードール』
『Sunny Ride』
Chu's day.
『Cycling』
『愛の光』
『HOT GIRL』
『GAME』
『Rocking Shoes』
『GLORY DAYS』
LoVendoЯ
『イツワリ』
『いいんじゃない?』
『渚のシチュエーション』
『宝物』
Draft King
『アブラカタブラ』
『エレクトリック』
『The Things She Said』
『満月』
『This is me.』
『Hey My Love』