祝日の2月11日、渋谷CLUB CRAWLにて、「ヒップ☆アタック☆パニック!!~Caramel×凸凹凸凹-ルリロリ- 2MAN ライブ!~」が開催された。ガールズバンドの中でもオリジナリティの高い2つのバンドの激突、その様子をここにレポートする。
最初の登場は「凸凹凸凹-ルリロリ-」。大歓声の中登場したメンバー。SEが終わってギターをひと鳴らしして歌い始めたのは THE BLUE HEARTS の「リンダリンダ」! 予想していなかった展開にも動じず、観客は「みんな一緒にー!」と煽るひなこに声を合わせて歌い、会場の熱気は一気に上がっていった。彼女達のパワフルな演奏はこの日も炸裂。Dr.渚奈子のパワフルなドラムとコーラス、Gt.有南のリズムとメロディを合わせて奏でるギター、Ba.佐藤美咲の安定したグルーヴのベース、そのサウンドに Vo.木下ひなこのキュートな歌声と表情で会場を魅了する、これこそが凸凹凸凹-ルリロリ-のライブである。
2曲目「恋のスパイダー」では柵ダイも出現、展開に合わせてアクションを決める観客達。2曲目が終わって最初のMC、「今日は待ちに待った Caramelさんとのツーマン! 来ていただいて本当にありがとうございます!」 自己紹介に続いて、「55歳になったらどんなおばさんになっていたい?」というフリに答えていくメンバー。そして「次の曲へのフリでしたー!」という流れで森高千里の「私がオバさんになっても」を披露。カバーを入れつつ、メンバーもこのツーマンを楽しんでいることがわかる。それは観客も同じ。よく知るナンバーを凸凹凸凹-ルリロリ-の演奏で楽しめるのはファン冥利につきるだろう。「切なくてほのかに甘い運命」に続いて披露したのは LINDBERGの「今すぐKISS ME」。よく知る曲のカバーで会場も盛り上がっていく。
2回目のMCでは、3月26日、渚奈子生誕記念プロデュースLIVE「今どきバンドもアイドルも女も男も関係なくない?~渚奈子ハタチ目前、好きな人たち呼んじゃいましたスペシャル~」と、色々考えてますよ!のメルマガの告知を。そして後半戦はアップテンポに攻める凸凹凸凹-ルリロリ-、会場の熱気もグッと上がり、フォーメーションに合わせて大声でステージに相対するフロア。最高潮の盛り上がりのまま、ラストは定番のタオルが乱舞する熱気の中、凸凹凸凹-ルリロリ-のステージは終了した、
と思いきや、終わりではない! ここで Caramelのルミを呼び込むと、ユウミも「私も歌ってやるよ!」と乱入。そして始まったのは凸凹凸凹-ルリロリ-の演奏による「恋愛少女」。フロアの MOHAYA Caramelも本領発揮で一気にヒートアップ! いつもの通り肩を組んでライブを作っていく。コラボならではの楽しいステージを精一杯楽しんだ観客の笑顔と、会場からの「ありがとう!」の声援で凸凹凸凹-ルリロリ-のステージは終了した。
しばしのインターバルをおいていよいよ Caramelのステージが始まった。無音のステージに立つ 3人。最初の曲は「Tailwind」。前半こそ手拍子で聴いていた観客も、中盤から早くもその本領を発揮、1曲目から「or Die」で臨むステージとフロアの双方。凸凹凸凹-ルリロリ-のファンも巻き込み、会場はオール MOHAYA Caramelと化していく。しかし、この日はいつもと違う点が一つだけあった。Vo.ルミの声が出ない。
メロディは追えているが、明らかに伸びが苦しい。実はリハーサルではほとんど声を出せず、他のメンバーが代役を務めていたのだ。ライブ前、「どんなことがあっても本番では歌います」と決意を語っていたルミ。いつもの声は出ない、しかし、絶対に笑顔を忘れずに歌い続けるルミ。そのルミをサポートするために歌い続ける Dr.モモ、Gt.ユウミ。そのために演奏が揺れることもあった。それでも Caramelは全力で走り続け、それを MOHAYA Caramelが後押しする。
タオルを回して暴れ放題になった「tkmkセンセーション」。その後、久し振りに聞く自己紹介「平均身長149cm 絶対!妹宣言 Caramelです!」に、一瞬の間の後に反応するフロア。「最近MCやってないんで忘れちゃったんでしょ!」に笑いが起きる。ルミの代わりにこの日のMCを引っ張るユウミが会場に向けて、「2マンに来てくれるお客さんがいるおかげで私達は幸せです。本当にありがとうございます!!」 会場からは大きな拍手が。そんな幸せな気持ちを込めてやります、と「Miss you&Love you」を披露。久し振りにじっくりと耳を傾ける観客。そしてカバー曲ではあるがとても大事にしているという「君の知らない物語」へ。
中盤に「Lovers Moment」、「月下のナミダ」。この2曲もこの日のルミにはキツいセットである。必死に歌い続けるルミのVoに合わせて腕を上げ続ける観客。そしていよいよ始まる怒涛の後半戦。ユウミが「ここからブッ飛ばしていくんで。ノンストップでいきます!」 恒例の地獄セトリの始まりである。静かな空気だったのは「ラブストーリー」の序盤まであった。サビを過ぎてからはステージ、観客とも熱狂の渦を巻き起こす。それでも「まだまだ全然声出てねーぞ!」の煽りと共に、とどめを刺すように「恋愛少女」、「恋愛少女2」、「ブラララビュー(仮)」の三連発という真性地獄セトリ。再び会場は何でもアリ状態へ。そしていつものごとく狂乱の渦へと会場は変化していく。楽曲だけでは作れない、演奏だけでも作れない、フロアと共に作るこの空間は、Caramel独特の世界になりつつある。この空気は依存性が高く、経験した人はなかなか抜け出せない。
狂乱のセトリを終えた後、ステージに凸凹凸凹-ルリロリ-から Vo.木下ひなこと Ba.佐藤美咲を呼び込み、コラボで「Everybody Go!!!」を披露。凸凹凸凹-ルリロリ-の代表曲をこの組み合わせで見られる、聴くことができるのは、どちらのファンかどうかは関係なく2マンライブならではのコラボ。それぞれのバンドが相乗効果を生み出し、さらに観客の気持ちも重ね合った激しくも楽しい 2マンライブが終了した。それぞれのファンに、彼女達の楽しんで欲しいという気持ちは十分に伝わったのではないだろうか。これからも、この2つのバンドの活躍をぜひ守っていって欲しい。
ライブ後、Caramel Vo.ルミは一言こうつぶやいた。
「悔しい。」
様々な想いが交錯したのだろう。彼女達は、必ずやその悔しさを乗り越え、ワンマンに全てを賭けて臨んでくるはずである。そんな彼女達の想いを正面から受け止めて欲しい。真っ向勝負。そう、「or Die」だ。
※ライブ後、Caramel、凸凹凸凹-ルリロリ-のメンバーの皆さんにインタビューをいたしました。
→ 凸凹凸凹-ルリロリ-、2マンライブを終え、独占インタビュー!
→ Caramel、2/26、3回目のワンマンを前にその生き様を語る!
Text: 大泉 繁
ヒップ☆アタック☆パニック!!
~Caramel×凸凹凸凹-ルリロリ- 2MAN ライブ!~
2016.2.11 渋谷CLUB CRAWL
凸凹凸凹-ルリロリ-
01. リンダリンダ(THE BLUE HEARTS)
02. 恋のスパイダー
03. 私がオバさんになっても(森高千里)
04. 切なくてほのかに甘い運命
05. 今すぐKISS ME(LINDBERG)
06. 初恋サイダー(Buono!)
07. Sunny Ride
08. クロブチメガネとベビードール
09. 恋愛少女(コラボ)
Caramel
01. Tailwind
02. tkmkセンセーション
03. スナイパーガールZ
04. Miss you&Love you
05. 君の知らない物語
06. Lovers Moment
07. 月下のナミダ
08. ラブストーリー
09. 恋愛少女
10. 恋愛少女2
11. ブラララビュー(仮)
12. Everybody Go!!!(コラボ)
凸凹凸凹-ルリロリ- オフィシャルサイト
http://rurirori.com/
Caramel オフィシャルTwitter
https://twitter.com/caramel_149cm