MOHAYA Caramel、笑顔と涙で Vo.ルミ初ソロライブを祝う！

※本編は MROCKS9編（スピンオフ）です。正式レポートは長澤氏編をご覧ください。
※文中、不穏当な表現もございますが、全て褒め言葉です。ご容赦ください。

2017年5月8日、MOHAYA Caramelは下北沢ReGに集結した。この日は、2月に活動休止を宣言した体育会系ガールズバンド「Caramel」、Vo.ルミの初ソロライブである。久し振りに終結した MOHAYA Caramel（以下 MOHAcara）。Caramel Tシャツを身に着け、ルミの出番の一つ前で、ギターを抱えて熱唱するシンガーにもプレッシャーを与える。そのプレッシャーに耐え切れなくなったのか、ステージ上の彼が思わずつぶやいた。

「今日・・・なんか・・・人多い・・・っすよね・・・」

この日はアコースティックライブである。大丈夫なのだろうか（褒め言葉です）。そして転換の時間。久し振りに顔を合わせる MOHAcaraメンバー同士、会場の至るところで再会を喜ぶシーンが見られた。そして、後方にいるメンバーを「××ぴょーん、××ぴょーん」と前方に呼び込む。MOHAYA 大騒ぎである（褒め言葉です）。

ついに数ヶ月ぶりにステージにルミが登場する。拍手で迎える MOHAcara。ルミの透き通る声が会場に響いた瞬間、これまでの様々な想いを胸にステージを微動だにせず見続け、一心に聴き入る MOHAcara。ルミももちろんわかっているだろう。そう、この日のライブもフロア担当は健在なのだ。それを感じて筆者は少しホロリ（お前が泣くな）。動かない。MOHAcaraは動かない。ルミの熱唱を前に、会場に渦巻く想いに圧倒され、筆者も身動きができなかった。1曲目が終わり、静かに拍手をする MOHAcara。次の曲のイントロ、「こんばんは、ルミでーす！！」の声に、

「イエェェェェェェェェイ！！！」

と応える MOHAcara。う、うん、それくらいは大丈夫ですよね。2曲目が終わり、曲と自己紹介をするルミ。「体育会系ガールズバンドの Caramelっていうのをやってて・・・」に、笑顔で声をあげる MOHAcara。

いや、それ・・・あなた達がそうしたのでは・・・（褒め言葉です）

「今日は精一杯歌いますので、どうぞよろしくお願いします！」と語るルミに、フロア担当はきっちりと仕事を。

「イエェェェェェェェェイ！」
「ヒュウゥゥゥゥゥゥゥゥ！」
「ヒュウヒュウゥゥゥゥゥ！」

う、うん、元気がいいですね。そして両者の想いをお互いで見つめるように、ルミは透き通る声でメッセージを伝え続け、MOHAcaraは全身でその想いを真正面から受け止める。ラスト曲の前、ルミが想いを語り掛ける。

「2月の頭に、人生で一番多くの人を悲しませてしまって、あの日から私の中で感じたことのないぐらい、一日一日の時間の流れが遅くなったんですね」

これまでの過程を見守ってきてくれた人たちへの感謝を語るルミ。この日のライブを作り上げてくれたメンバー、家族、親戚、昔からの友人、音楽の仲間。「そして・・・」　ついに MOHAcaraパートが来た。

「前の方のあなた達！」

「私一人だったら誰も来ないかも、って思ってたんですが、まさかこんなに来てくれるとは、すごくビックリで・・・」
「いつもいつも応援してくれて、スタートを見届けに来てくれて、本当にありがとうございます。これからも全身全霊で歌い続けます！」

MOHAcara渾身の拍手。そして最後の曲に全身の想いを込めて歌うルミ。その姿をまた一心に見つめ、一音も逃したくないと聴き入る MOHAcara。ステージ担当とフロア担当の、協力と戦いの緊張感。アコースティックな空間ではあったが、MOHAYA Caramelの想いは、以前と同様に会場に充満していた。（占領していたのかも：褒め言葉です）

ステージが終わり、Caramel時代によく見たように、マイクを通さずに「ありがとうございましたーー！！」と叫ぶルミ。仕事の時間だ！

「イエェェェェェェェェイ！」
「ヒュウゥゥゥゥゥゥゥゥ！」
「ヒュウヒュウゥゥゥゥゥ！」
「イエェェェェェェェェイ！」

全力でのコールをステージに返し、ライブハウスでのコミュニケーションを楽しみ、MOHAYA Caramelは下北沢の夜を後にした。また翌日から仕事へ学校へ、それぞれの人生を形作るために家路へと急ぐ。そしてまたライブハウスで、その雄姿を見せてくれるはずである。

Text: 大泉繁
Photo: 山路杏奈