2024年12月21日、渋谷eggmanにて、1st Ful Album『LASTLAMP-I』Release Tour FINAL ONE MAN LIVE「unite.」が開催された。結成以来初のフルアルバムを 11/19に発売、そのアルバムを引っ提げてのツアー。そのツアーファイナルとして行われたワンマンライブ、1月にワンマンの発表を行ってほぼ 1年、この日に向けて様々な経験を積んできた彼女達の集大成、そして会場の熱気、飛び交っていた想いをここにレポートする。
ツアーファイナルワンマンを盛り上げるべく集結したファンで、会場はほぼ満員。期待に胸に待ちわびているファン達は、SEの開始と共に手拍子と大歓声でメンバーを迎える。ファンも待った。この 1年待っていた。そして Dr.marinaの 4カウントでワンマンは幕を開けた。1曲目は「NEW GAME+」。このツアーの開幕曲として定番となったこの曲、会場の反応も早かった。アップテンポなリズムに乗せて腕を振り上げる。楽器パートのソロもはさんだこの曲で会場の熱気は急上昇。この熱気は最後まで途切れることはなかった。続く「Antithetic」でも会場は拳を振り上げ、声を出し、「SOMETHING NEW!」では会場全体で共に歌い、ファンの熱気は上昇を続ける。
Dr.marinaのパワフルなドラム。彼女の多彩な表情も相まって、ライブで魅せるそのドラムプレイはとても「美しい」。両手を振り上げ、上空でクロスさせたスティックの形が作り出す美しさ。これはライブならでは。(マニアックですが褒め言葉です) Ba.ayakaの安定したベースプレイがラストランプの骨格を作り出す。ルート弾きからのテクニカルフレーズ、そしてスラップで華を添える彼女のプレイも見応えがある。この日は ayakaのコーラスが綺麗に聴こえる外音で、歌唱のアンサンブルも十分に堪能できた。Gt.yu-miは元気いっぱい、エモーショナルなプレイとアグレッシブに会場を煽るラストランプのギターヒーロー。yu-miの作り出すフレーズはオリジナリティが高い。通常とはちょっとずらしたノリのフレーズと組み合わせ方が、オールドロッカーな筆者とはどこかが違う、これが今時かぁと思いながらいつも凝視して楽しむ。そしてフロントに立つ Vo.ayaki。前身バンドから長年フロントを務めてきた彼女の立ち居振る舞いは、その歌声、表情、トークの全てで会場の目を引き寄せる。この日のワンマンに向けてバンドとして培ってきた想いを集め、全身で表現する ayaki。楽しさと自信、そんな想いがステージからひしひしと伝わってきた。
「改めましてこんばんは、ラストランプです! ついにやって参りましたよ! 今日は来てくださって本当にありがとうございます。今日はワンマンライブであり、そしてツアーファイナルでもありますので、ここまでみんなと積み重ねてきた気持ちと結束力を、しっかりぶつけていきたいと思います!!」
前半ハードな楽曲で攻め続ける次の曲は「Kaleidoscope」。印象的なギターフレーズと共に会場の熱気はさらに高まっていく。marinaの迫力のドラム、ayakaのベースフレーズとコーラス、エフェクトをかけた yu-miのギター、ayakiの熱唱と、ラストランプのサウンドが一つの塊となってステージから降り注ぐ。この塊感はすごい。
ここで雰囲気をグッと変えて「ヒロインズマインド」、そしてついに初披露となった「トランシティ」、そして ayakiのポエトリーから始まる「ラブレター」。オトナな雰囲気のシックな曲も軽々こなすラストランプ。スローになればなるほど、バンドとしての力量が問われてくる。ayakiの切ない歌声と、それをきっちりと支えるバンドサウンド。じっと聴き入るほどに高い完成度で彼女達はその想いを伝えていた。
「ついにやったね、トランシティ(笑)。CDに入ってるのにツアーでやらないって、いつまで焦らすねん、粘るねん、て」
「もう中盤なんですよ、これ。半分以上静かめな曲で乗り切ろうとしてますが、まだまだここでテンション下げてらんないよね?!!!」
再度会場の熱気を取り戻すと、「春想い」、そして初期の名曲「オレンジ」。さらに熱気を上げるべく「PopOut!!」、熱量をグッと引き上げる ayakaのスラップに合わせて会場全体でジャンプ! さらにさらに、ここで持ってくるか「幻想ノイズ」。このセトリは神・・・ 会場はというと・・・拳を振り上げ、「オイ!オイ!」。もう爆発は止まらない。ファンと一緒に育ってきたこの曲。その曲が持つパワーは、おそらく本人達の認識以上に、「力」を持っているのだろう。そんな想いを ayakiが語る。
「曲の力ってすごいね・・・ なんか音楽やっててよかった。みんな楽しんでますか?!!!」
「私ハイになってきちゃった。どうしよう?」
「もう本当にあっという間で、なんか体感、数分間みたいな気持ちなんですけど、今日ここに来てくれた皆さんのおかげで、私たち自身も時間を一瞬に感じるぐらい、楽しく過ごさせてもらっています。本当にありがとうございます」
「アルバムをリリースしてから、怒涛の 1ヶ月を過ごしてきて、今日を迎えるまで色んな瞬間があって。その瞬間っていうのをちゃんと詰め込めていて、みんなとそれを共有していられるのがすごく嬉しいです。そういう時間を大切にしていきたいと思っています!!」
そんな時間を大切にしたいという思いで書いたという「LIFE」、そして ayakiのアカペラで始まった「羅針盤」へ。yu-miのカッティングが印象的なこの曲は、ラストランプが目指す未来、そして聴く人にも勇気を与えてくれる。ある意味ラストランプらしいと感じる楽曲である。
「あっという間に次の曲で最後の曲です」
「えええええええええええええええええええええええええええ」(いつもより 3倍長い)
「最後の曲は、このツアーを迎える日まで一緒に連れ添ってきた曲です。私たちがステージに立つ中で、本当に何度も力になってくれたし、みんなに届ける言葉とか気持ちとして 一番のものをこの曲に詰め込めることができた、そんな思いでこのツアーを駆け抜けて来ました」
ラストは「道標」。MVにもなっているアルバムの代表曲。この曲はダメだ(褒め言葉です)。イントロが流れた瞬間金縛り。あとは流れにまかせて音の洪水の中に身をまかせていた。
本編は終了、しかしすぐさまコールがかかる。すると前方にスクリーンが降り、ラストランプからのお知らせが映し出された。2/2 リクエストワンマン、5/10 トラROCK FESTIVAL、8/3 ワンマンライブと、来年も怒涛の勢いでラストランプは走り続ける。
「アンコール、ありがとうございます!!!」
そして「リンク」へ。会場のファンもまだまだいけるぞとばかりに全身でライブを楽しんでいる。そんなファンの想いとおそらく同じことを、メンバーが語ってくれた。
yu-mi「あっという間に終わってしまった・・・本編終わっちゃったんだもんね。もう 1回やりたい・・・ そのくらい楽しいライブできたの初めてかもしれない。バンドや音楽活動を長くやらせてもらってるけど、更新していく超えていく、今まで経験してきたこと以上のことをラストランプで経験させてもらえて本当に私は幸せです!」
ayaka「やばかった、めっちゃ楽しかった! 本当に 10分ぐらいしか経ってないんじゃないかって思うぐらい楽しくて。改めてラストランプって最高だなって思うし、このメンバーと一緒にやれて幸せです。そして大事な時に駆けつけてくれる皆さんがいて本当に幸せです。ありがとうございます。こういう時間、空間をもっと最高にするために、まだまだ突っ走るのでこれからもよろしくお願いします!」
marina「今日は本当にありがとうございました。今日のタイトルは『unite.』は、団結するっていう意味があるんですけど、アルバムを作ることが決まって、ツアーをやって、リリースして、今日の日を迎えるまで本当に団結して私たちだけでは見ることができなかった景色を今年 1年、本当にたくさん見させていただきました。それは本当にトラっこのみんなが団結して、私たちと一丸となって今日の日を迎えてくれたからだと思ってます。これからもみんなで一致団結して頑張っていきましょう!」
ayaki「改めて今日は皆さん来てくださって本当にありがとうございました。今日を迎えるまでに本当にたくさんの方々の協力があって、心を寄せて愛をくれる方々がたくさんいらっしゃるおかげで、私たちはこの 1年間、ぶつかったりすることもありましたが、それを前に進む原動力に変えていくことができたと思います。本当に皆さん、今日まで、まずありがとうございました!
でもね、次決まってます。次に向かいます。私たち自身が希望をなくすことなく、そして皆さんにそういう瞬間をお届けできるバンドでありたいなと思ってますので、改めてこれからもよろしくお願いします!!」
ラストは「ONELIVE」。彼女達の歴史そして想いを、ステージとファンに向けた言葉で十分に届けてきたワンマンライブ、そんな時間と空間を最後まで楽しむように、会場は声を出し、腕を振り上げる。この時に渦巻いていたステージ、そして会場からの想いが全身に降りかかり、またもや身動きできない状態になっていた。こうしてラストランプ・ツアーファイナル・ワンマンライブは幕を閉じた。
今年 1年はこのワンマンのために過ごしてきたと語っていた彼女達。その積み重ねは、この日のステージで十二分に伝えることができ、ファン達にも十分に受け止められたはずである。時間と空間を共有した人一人ひとりの中に、その経験が蓄積されることで、バンドはその人の一部となっていく。来年はさらに飛躍の年となるであろうラストランプ。より多くの人に、その存在を植え付けていくであろう。その過程をぜひライブで体感して欲しい。きっとあなたにとっても「エモいバンド」になるはずである。
Photo: 小林 弘輔
Text: 大泉 繁
ラストランプ
1st Ful Album『LASTLAMP-I』Release Tour FINAL
ONE MAN LIVE「unite.」
01.NEW GAME+
02.Antithetic
03.SOMETHING NEW!
04.Kaleidoscope
05.ヒロインズマインド
06.トランシティ
07.ラブレター
08.春想い
09.オレンジ
10.PopOut!!
11.幻想ノイズ
12.LIFE
13.羅針盤
14.道標
Encore
01.リンク
02.ONELIVE
【ライブ情報】
2/2(sun)
navey floor AKASAKA
『ラストランプ リクエストワンマン』
OPEN/START 11:30/11:50
MC:MASAHIRO
TICKET ¥3,300(D別/前払い) 12/29 12:00販売開始
https://tiget.net/events/369157
ラストランプの全29曲の中からあなたの聴きたい3曲を投票!(どなたでも投票可能です)
投票フォーム 回答期間:12/28 18:00~1/25 23:59
https://docs.google.com/forms/d/1c8zhuWhuHl5nXoMEAsHGaMkMdqA-hn59Im4vUx_Dz5I/edit
全曲視聴用動画
https://youtu.be/us86cXH3Zdw
2025.5/10(sat)
ラストランプpresents.『トラROCK FESTIVAL』
シャングリラ / CLUB251 / 440 / MOSAiC / ReG / 近松
2025.8/3(sun)
渋谷club asia
ラストランプ ONEMAN LIVE『UP&BEYOND』
【Information】
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